朝日出版社ウェブマガジン

MENU

英語学習お悩み相談室

Q.9「大学入試 英語の外部試験を選ぶポイントは?」、Q.10「語学留学はするべきか??」

 

この連載では、英語学習に悩みを抱える読者の方のご質問に、横本先生が懇切丁寧にお答えしていきます。

先生へのご質問はこちらから。お気軽にご応募ください。
英語お悩み相談室 質問受付フォーム

 

Q.9 「大学入試 英語の外部試験を選ぶポイントは?」

来年に大学受験を控えている高3年の女子です。私は英語が得意科目なので、英語の外部試験の結果を利用できる入試を受けようと考えています。英検、TEAP、IELTSと色々ありますが、試験によってテスト内容もバラバラでどれを勉強するのがいいか迷っています。ちなみに、英検2級は今年の春に取りました。他の教科のこともあり、試験をどれにするのがいいかアドバイスを頂きたいです。

(メグミ、17歳、高校生)

 

A:「試験を選ぶ基準は3つ!」

大学受験で、外部試験を利用する人は増えてきていますね。英語が得意な受験生は、是非この外部試験の結果を利用する制度を利用して、他の科目の受験対策に専念したいですね。どの試験を選ぶのかというにはいくつかのポイントがあると思います。ここでは3つのポイントに絞って紹介します。 

まず一つ目のポイントは、大学側の受け入れ態勢です。外部試験を利用するとはいっても、大学によりどの外部試験の結果を利用できるかというは様々ですし、まず志望大学がどの試験結果を受け入れているのか知る必要があります。志望大学とは言ってもおそらく複数あると思います。その場合には、共通の試験を選ぶのがいいと思います。できるだけ一つの試験結果で、どの大学にも申請できるように、試験を選ぶといいでしょう。

そして、第2点目は、問題の難易度です。例えば、英検準一級ですと、英検準1級合格ラインに合わせた語彙、構文、長文の問題が出題され、合否を決定するための問題が出題されます。一方、例えばIELTSは、比較的初級者でも簡単に正解できる問題から、英検1級合格レベルの問題まで、様々なレベルの問題が混在していて、受験者のレベルを診断します。自分のレベルに合った問題ばかりを解くことになる英検か、様々なレベルの問題を解くIELTSやTEAPにするかというのも試験選びのポイントになります。

最後に紹介するのは、受験し易さです。ご存じの通り、それぞれのテスト、テスト作成者側の意図、目的があり、少しずつ内容も形式も違ったものになります。同じ英語力であれば、どのテストを受験しても結果がそれほど変わることはないという考え方もありますが、人によっては得意な問題形式や苦手な問題形式があるので、やりやすい試験を選ぶのがいいと思います。受験したことのない試験はその感覚が掴めないので、インターネット上で入手できる練習問題などをフル活用して、自分の得意な形式で受験できる試験を選びましょう。

このように、個々の受験生によって受験すべき試験は違ってきますが、英語学習は継続で身につくものです。これまで、そしてこれからの努力を最大限に生かせるように、紹介した3つのポイントを押さえて、試験選びをしてみてください。

 

 

Q.10「語学留学はするべきか??」

現在、都内の大学の1年生です。私の通う大学では、夏休みに海外での語学研修プログラムがあり、イギリスの有名大学に1ヶ月行くことができます。海外に行けて、しかも英語も勉強できるので、行ってみようかなと思っています。でも、大学の先輩でそのプログラムに参加した人の話では、参加してもそんなに話せるようにはならないと聞きました。短期の語学留学はそれほど意味のあるものではないのでしょうか?英語がしゃべれるようになるには、やっぱり正規留学をしたほうがいいのでしょうか?

(ユウキ、19歳、大学生)

 

A:「留学が成功となるかどうかは本人次第!」

 大学の語学研修プログラムで、海外の大学にしかも有名大学で語学学習ができるというのはとても恵まれていますね。留学はそれなりに時間も費用もかかるので、留学するかどうかを悩むのも当然だと思います。先輩方の話を聞くのもとても参考になると思いますし、いろいろな人の話を聞くと自分の目的にあった留学ができると思います。

 留学は海外旅行ではないので、しっかりした目標が必要です。まずは、留学して何を身に着けたいのかが最も重要なポイントとなります。単に、英語が話せるようになりたいのか、英語を使って別の学問を学びたいのか、英語を使って働きたいのかなど、人によって留学の目的が様々です。

 単純に英語を話すことを目的とした語学留学の場合、ほとんどの人はそれほど上達を実感できずに留学を終えることがほとんどになります。比較的期間が短いというのも一因だと考えられますが、大きな原因は英語学習そのものが目的だからだと考えられます。語学研修となると、留学先での学習は英語、つまり英語クラスに通って、それ以外の時間は自分次第です。

英語学習を目的に語学留学している学生たちは英語クラスに通っていることで、目標を達成している錯覚に陥り、それ以外の英語学習はせずに、日本人の通じる仲間と授業時間外の時間を楽しんでいます。インターネットで日本語の情報を入手できてしまう現代では、かなり致命的で、結局日本にいて、英会話学校に毎日数時間通っているのと変わらない状況です。

短期間の語学研修で成功するには、授業時間以外でも英語を使って、できる限り多くの生活体験を英語のみで行う努力が必要になります。

一方正規留学の場合はどうでしょうか。正規留学の場合、英語学習そのものが目標ではなく、英語を活用した上で、履修科目の学習、クラスメートとスタディグループを作って一緒に課題に取り組んだり、いわゆる部活動やサークル活動に参加したり、英語を使って、別の何かを成し遂げることが不可欠になります。英語というのはそもそも言語ですから、英語を習得するのを目的にするのではなく、英語を使って何かをすることを目標にすると、英語が話せるようになります。

 自分の目的、目標に合わせて、短期の語学研修にするか正規留学にするかもう一度考えてみてはいかがでしょうか。

バックナンバー

著者略歴

  1. 横本 勝也

    上智大学 言語教育研究センター講師
    カリフォルニア州立大学サクラメント校大学院 修了(MA in TESOL)
    専門は、第二言語習得、英語発音教育。
    著書に、『TOEIC TEST鉄板シーン攻略 文法・語彙』(Japan Times)、『究極の英語ディクテーション Vol. 1』(アルク)、『2カ月で攻略 TOEIC(R) L&Rテスト 730点! 残り日数逆算シリーズ』(共著、アルク)、など

ジャンル

閉じる