Q.11「TOEICのリスニング力を上げたい!!」、Q.12「英語でプレゼン!相手に上手に伝えるには??」
この連載では、英語学習に悩みを抱える読者の方のご質問に、横本先生が懇切丁寧にお答えしていきます。 先生へのご質問はこちらから。お気軽にご応募ください。 |
Q.11「TOEICのリスニング力を上げたい!!」
大学でTOEICを必ず受けなくてはいけないこともあり、TOEICの勉強に取り組んでいます。今は目下リスニングの対策をしていて、問題集を解いたりしているのですが、今いちスコアが伸びず悩んでいます。1月に受けた公式テストでは290点、4月に受けたIPテストでは300点でした。どうしたら、スコアは上がりますか?勉強は一回2時間程度、週に2日から3日ほどやっています。効果的な勉強法があれば教えて頂きたいです。
(さとし、20歳、大学2年生)
A:「アビメ利用で弱点克服+リスニング力アップ!」
TOEICのリスニングでは、短い文章、長い文章、詳細情報を聞き取る、聞いた内容から要点や目的を推測するなど、問題を解くうえで必要とされているスキルが4通りあります。それはスコア表の下部にあるAbilities Measured(通称アビメ)に表示されています。スコアを持っているのなら、それを参考に、自分の弱点を見つけ、リスニング用のテキスト(たとえば、究極のゼミシリーズ)をやるのもとてもいい考えだと思います。
TOEICに限らずリスニング力というものを考えると、リスニング力は大きく分けて二つに分割できると考えています。一つは、聞こえてくる音声を単語として認識できているかどうか。もう一つは、単語として認識できたら、それを理解できるかどうか。音声教材を使って、これらの二つのうち、どちらの方が弱点なのかという自己分析をまず行ってみてください。
まず一つ目の、聞こえてくる音声が単語として認識できていないという問題を抱えている場合、まずディクテーションのような作業ができないはずです。単語として認識できていない箇所が多すぎると、後に、意味の理解に大きな支障となるので、まず、音声を聞いて、意味が理解できなくとも、どの単語を発音しているのかが解るようになるための練習をしましょう。ディクテーションは時間がかかるので、シャドーイングをしましょう。聞こえてくる音声をそのままそっくり真似して1~2秒遅れで発音してみます。スクリプトを見ないでできるようになると、音声認識ができているということになります。
音声を単語として認識できているのに、意味が理解できないのは語彙力が不足しています。それぞれの単語の意味を、文脈を通して理解できるようになるまで、辞書等を利用して学習していきましょう。単語の意味が理解できるようになるまでには反復が必要ですので、しっかり音声の流れるままに理解ができていることを確認するまで、同じ教材でも構わないので、反復練習しましょう。
Q.12「英語でプレゼン!相手に上手に伝えるには??」
化学メーカーの海外営業部に勤めています。実は、今度海外の取引先の人を招いて自社製品のプレゼンをすることになりました。大学で英語を専攻していたこともあり、プレゼンを行うこと自体に抵抗はないのですが、どうせやるなら上手くやりたいと思っています。そこで、英語でプレゼンをする際に大切なこと、絶対にやったほうがいいこと等(話し方やパワーポイントの作り方なども含めて)のアドバイスがあれば教えて頂きたいです。宜しくお願い致します。
(ちはる、25歳、会社員)
A:「情熱を露わに、ポイントを伝える!」
自社製品のプレゼンとなると、責任もありますし、うまくやりたいですよね。プレゼンは言語に関らず、伝えたい内容をしっかり相手に伝わるような仕組みにすることが最も重要だと考えています。
まず、聞き手(取引先)と製品を結び付けるための導入を考えてみましょう。聞き手が日常的に困っていると考えらえる、あるいは知っている事例などをストーリー風に語るのが手っ取り早くていいと思います。そしてそんなときに役立つのがこれから紹介する製品です。というように、聞き手にプレゼンを聞く目的をしっかり持たせることが重要です。
プレゼンの中盤では、聞き手が欲しいと思う内容に焦点を当てて、長々とした説明ではなく、ポイントを整理しながら、伝えたい点がしっかり伝わっているかどうかを、相手の反応を見ながら確認しながら進めましょう。
そこで重要になるのが、パワーポイントです。パワーポイントには、極力文字列を載せない方がいいでしょう。文字列が並んでいると聞き手は読んでしまいますので、その間プレゼンを聞いてくれません。データなどはグラフやチャートで視覚的に訴えるように工夫して、説明文をパワーポイントには書かないようにしましょう。
それから、おそらくプレゼンで最も重要なのは、原稿やスライドの言葉を読むということを絶対にしないことです。プレゼンターはプレゼンの内容を最もよく知る人なので、原稿やメモ、スライドにある情報に頼らずにプレゼンできることが、説得力を上げる最も重要なポイントです。
スティーブ・ジョブズほどの有名なプレゼンターでなくとも、Ted Talkに登場するプレゼンターで原稿やメモを見ている人は一人もいません。ネイティブではないことは、聞き手にはよくわかっているはずですし、これだけは伝えたいというポイントを押さえて、自分の言葉でプレゼンしてください。何度も練習して、製品に対する情熱を全面に出して、プレゼンしてみてください。製品の良さが必ず伝わります。