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S'awesome! ~世界は驚きに満ちている~

I DO(誓います)

"Do you take this woman/man to be your lawfully wedded wife/husband?"
"I do."

「あなたはこの女性/男性を正式な妻/夫とすることを誓いますか?」
「誓います。」

これはアメリカの結婚式で新郎新婦が交わす定番の「誓いの言葉」。今月は各地でこのセリフが飛び交いました。15日にミステリードラマ「プレティ・リトル・ライアーズ」のノエル役ブラント・ドーハティ、8日にはグレース・ケリーモナコ公妃の孫シャルロット・カシラギ、映画俳優アーノルド・シュワルツェネガーの長女キャサリンとアベンジャーズやジュラシックワールドの俳優クリス・プラットなども、"I do"を交わしました。

Chris Pratt and Katherine Schwarzenegger are married

上記リンクのCNNニュースに出てくる"got hitched"や"tied the knot"は、共に"got married"(結婚した)の意味で、映画や口語でよく使われるカジュアル表現です。

6月の英語名Juneは、ギリシャ神話の「結婚」の女神ヘラ(主神ゼウスの妻)の英語名Junoが語源で、Junoは6月に結婚し、毎年6月1日に祭礼が行われたことから、「6月に結婚すると幸せになれる」といわれます。最近アメリカでは温暖化の影響で9、10月挙式が最多ですが、晴天が続く6月も次いで人気です。

日本でも令和の今上天皇が1993年6月9日に御大婚、秋篠宮文仁親王も1990年6月29日に御成婚されています。


写真:在サンパウロ日本国総領事館/Wikimedia Commons

アメリカでは民事婚(civil marriage)と宗教婚(religious marriage)が認められており、結婚式を行う資格のある司式者(officiant)を前に、新郎新婦の付添人(groom's man / bride's maid)が左右横で立ち会い、「誓いの言葉」「指輪交換」「結婚宣言」「誓いの口づけ」をするのが一般的です。


写真:Jesse Newland/flickr

挙式後は披露宴(reception)の会場に移動しスピーチ、ケーキカット、食事をしま
す。食後はゲストがフォークやナイフで食器を叩いて新郎新婦のキスを催促。新
郎新婦だけでFirst danceを披露し、次に父と新婦、母と新郎が踊った後、ゲストも踊
ります。ブーケトスやガータートス(受け取った未婚者が次に結婚するといわれる風
習)をしてパーティーは深夜まで続きますが、ゲストは新郎新婦に挨拶して先に帰っ
てもOKです。


写真:Angie Garrett/flickr

アメリカは野外挙式が人気で個性的ですが、最もユニークなのはラスベガス。ファーストフードのドライブ・スルーのような窓口に司式者が24時間在籍し、車内に座ったまま15分で結婚できるドライブ・スルー挙式があります。フランク・シナトラ、ブリトニー・スピアーズ、マイケル・ジョーダンもドライブ・スルー挙式で“I do”を交わしました。


「ドライブ・スルー挙式」ができるラスベガスの教会
写真:time anchor/flickr

また、High Rollerという世界最大の観覧車(高さ170 m、直径158.5 m)で30分の式を挙げるHigh Roller Wedding(観覧車挙式)もあります。


写真:daryl_mitchell/flickr

さらに高所のヘリコプター挙式では、眼下にグランドキャニオンや夜景を眺められ一生の記念になるそうです。


写真:Jay Tilston/flickr

アメリカでは、ほとんどの人がウェディング衣装をレンタルせず購入します。挙式後は衣装を保管する他、水辺などで衣装を着て記念撮影し、ドレスを汚して二度と着ないようにするTrash the dressも流行っています。しかし、これには賛否両論があります。


写真:Daniel Stockman/flickr


写真:Dawn Derbyshire/flickr

ご祝儀は金銭ではなく、Wedding Registry / Gift Registry (結婚贈り物登録表)を使います。招待状に記載のウェブサイトを開くと新郎新婦の欲しい品リスト(wish list)と値段が表示されるので、そのリストから予算にあった品を選んで郵送します。式場での手渡しは荷物になるので避けるのがマナーです。

友達へのお祝いメッセージはこんな気さくな表現が好まれます。

Congratulations on tying the knot! (結婚おめでとう!)
 <注> tie は現在分詞になるとtyingに変化します。

Congrats on getting hitched! よりカジュアルな結婚おめでとう!)

Sweets are forever! (いつまでもお幸せに!)

 

Best wishes to all the soon-to-be hitched!

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著者略歴

  1. 松田奈利子

    Felicity 教育開発研究所代表。立教大学英語講師(元准教授)。コロンビア大学大学院Teachers College卒。国際教育開発学・英語教授法修士号取得。専門:英語教育、英語教授法、異文化コミュニケーション。オーガニック料理研究、バラ栽培。シンガーソングライター。元CNNニュースキャスター。主著:「テレビで留学!ニューヨーク大学英語講座」(NHK出版)、「モーツァルト英会話」(朝日新聞社)、ヒップホップ・チャンツ(研究社)等。

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