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あさひてらすの詩のてらす

【募集中】「あさひてらすの詩のてらす」では、みなさんの書いた詩作品を募集しています!

 

皆さんの声を、詩という形式で聞かせてください。

小説が広く普及した現代では、詩を書くことや詩を読むことにあまり重きが置かれていませんが、かつて文学とは詩を意味していました。シェイクスピアの作品などは詩そのものですし、ヘミングウェイやフォークナー、三島由紀夫、小島信夫などの小説家も詩作から自分たちの文学をはじめています。

 この「あさひてらすの詩のてらす」では、人々が社会的なことや身の回りの出来事に対して、どのように反応し、詩という形式のもとで、どのようにじぶんの思いを言葉に移していくのか、そしてそれがどのような意味を持つのかについて、社会へ伝わるような作品を掲載してゆきたいと考えています。

  今、WEB上には多くの言葉が溢れています。メールやSNSなどを介しても、膨大な言葉が飛び交っています。この傾向は今後ますます強まっていくように思います。そして、残念ながら、多くの言葉がすぐに忘れられてゆくようにも思えます。

 人によっては「ネットの言葉には体温がない」とか「責任がない」などいと言って非難することがあります。けれど、それはネットといった媒体のせいというよりは、やはり、書き手の問題ではないでしょうか。本に印刷されているからと言って、必ずしも人間的な温みがあったり、言葉に責任を取っていると断言することは出来ないように思うのです。

 この頃は、WEB上で詩を発表する人も少なくありません。このてらすでも、WEBのもつメリットを十二分に活かした連載をしたいと思っています。もちろん、詩を書くことは人によって目的が異なります。慰みとする人もいれば、言葉遊びのために読む人もいると思います。しかし、予想のできない困難や、一見幸せに見える生活であっても、それぞれの辛さを抱える私たちが生きる時代だからこそ、読まれるべき詩、まさに一隅を照らすような詩があるように感じます。だからこそ、詩を通して皆さんの声を聞き、世の中に伝えていく必要があると思っています。ぜひ、皆さんの言葉を聞かせてください。 

 

作品の投稿方法について

①ご投稿はpoetryterrace@gmail.comに電子メールでお送りいただくか、下記の投稿フォームよりお送りください。

メールの場合、作品はメールの文面に作品を直接お書き頂くか、ファイル添付にてお送り下さい。又、メール本文に、作品名、作者名(ペンネーム可能)、ご年齢、メールアドレスも合わせてお書き添え下さい※携帯メールなどでお送り頂いた場合、改行や余白が上手く反映されないことがございます。そのため、PCメールよりお送りいただけますと幸いでございます。

作品投稿フォームはこちらから。

②毎月末までに投稿された作品の中から翌月に掲載する作品を選びます。投稿は随時募集しています。

③投稿作品は新作に限ります。内容は自由です。形式は横書きとなりますので予めご了承下さい。なお、長さは1行20字前後、行数は25行前後に収まるようにお願いいたします

④てらすの世話人の判断で、送っていただいた作品を掲載します。掲載の採否のお問い合わせはご遠慮ください。

⑤掲載された作品の執筆料・掲載料等のお支払いはありません。作品の著作権は各作者に属します。

⑥個別の問い合わせ等には、応じられませんのでご了承ください。

 

てらすの世話人から皆さんへ

ぽつりぽつりと言葉をならべてみる、言葉どうしが語り合う。並べた人をさしおいて。すっと一行の文章を書いてみる。もう一行書いてみる、行どうしが踊りだす、ふたりではしりだす、人はかれらをどうなだめればいいのか。全文削除してしまえばいいのか。それは無理、人のどこかに、脳髄とは限らない、ハートとは限らない、人のどこかに刻み込まれている。思い出せないだけだ。思い出せないことを書きたい。

千石 英世

 

私は詩の専門家ではなく、ふだん小説ばかり読んでいます。でも言葉に真剣に向き合う姿勢は同じだと思います。真剣に向き合うと、言葉は往々にして、するりと逃げていきます。そこを逃がさないように、あるいは逃がしたあとを追いかけ、うまくつかまえて、新しい表現を獲得する皆さんの健闘を期待します。

平石 貴樹

 

詩は、社会のアンテナであるとよく言われます。例えば、太平洋戦争の頃、書籍発行点数(部数ではない)で最も多かったのが詩集であると聞いたことがありますが、社会の憂愁の深さのほどに詩は深い。異なる言葉、異なる民族、異なる時代それぞれに、人とは何ものなので、なぜその時そこにいて、どこへ行こうとしたのか。詩をよすがとして学び、翻って、われわれのことを思う。いい作品を期待しています。

渡辺 信二

 

皆さまからのご投稿、心からお待ちしております。

 

 

 

ーてらすの世話人 紹介ー

千石 英世:アメリカ文学者、文芸評論家、詩人。立教大学名誉教授。大阪府出身。1983年『ファルスの複層-小島信夫論』で第26回群像新人賞評論部門受賞。アメリカ文学の研究に留まらず、メルヴィル『白鯨』(講談社文芸文庫)の翻訳のほか、文藝評論でも活躍。主な評論に村上春樹を批判的に論じた『アイロンをかける青年』(彩流社、1991年)もある。近著に、詩集『地図と夢』(七月堂、2021年)、アメリカの詩人であるデイヴィッド・イグナトーの選りすぐりの作品を翻訳した「死者を救え」(七月堂、2022年)がある。

平石 貴樹:アメリカ文学者、小説家。東京大学名誉教授。北海道函館市出身。専門はフォークナー。1983年「虹のカマクーラ」ですばる文学賞受賞、以後小説家としても活躍。『笑ってジグソー、殺してパズル』(集英社、のち、創元推理文庫)、『誰もがポーを愛していた』(集英社、のち、創元推理文庫)、山崎千鶴シリーズ、松谷警部シリーズなどの推理小説を発表している。

渡辺 信二:アメリカ文学研究者、詩人、翻訳家。立教大学名誉教授。北海道札幌市出身。専門はアメリカ詩。詩集に「まりぃのための鎮魂歌」(ふみくら書房)、「Spell of a Bird」(Vantage Press)などのほか、「アメリカ名詩選」(本の友社)、「アメリカン・インディアンの歌」(松柏社)などの翻訳も手がけている。近著に、「不覚あとさき記憶のかけら」(シメール出版企画)がある。

 

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