数字、色、漢字に秘められたチカラ
龍神様とご縁がある数字
私は「数字」の持つチカラを意識的に感じることがある。
それはもしかしたら生まれながらに持っている共感覚と関係があるのかもしれない。
はじまりは1だし、恋愛とか愛情は2だし、仕事は3だし、というなんとなくの感覚。
根拠はないが、ゾロ目を見る時の指針にもしている。
ちなみにゾロ目を見る時は、もれなくいいことがある吉兆と言われているし、実際その確信もある。
9の数字がラッキーナンバー
龍神様とご縁がある数字、と問われれば、「9」の一択。
これにはとても長い歴史があるのだけれど、連載の第三回でも紹介したように中国の文献では、龍の特徴を「龍の体の角は鹿、頭はらくだ、眼は鬼、耳は牛、うなじは蛇、腹は蜃(しん:想像上の生物)、鱗は魚、爪は鷹、掌は虎」と、9種類の生き物にたとえている。
私が龍の絵を描きはじめた時はこれを意識していたのだが、だんだん自己流に変わっていった。
しかし描きながら、この9つの動物が脳内をいったりきたりするのもまた事実。
連載の第八回で紹介した箱根の九頭龍神社はその名の通り、「9つ」の頭を持つ龍が御祭神で、まさに9がキーになっている。
そもそも中国では、奇数が縁起のよい「陽」の数とされ、その最大値である9を「天の数」とみなしていた。
そこで9月9日を陽が重なる日「重陽」と呼び、節句にしたのである。
道教に由来し、のちに忍者が用いた呪法とされる「九字護身法」も9にちなんでおり、日本ではお寺の瓦に「九」を彫ったり、陰陽道のお札に「九」を記したりして厄除けにしたという。
神秘的な数字であることは間違いなく、その厄除け感と龍を感じるスピリチュアルな感覚が9にはある。
9のゾロ目を見ると苦しいことがあるのではないかと恐れる人も多いけれど、「なんてラッキーなんだ。龍神様に守られているから、どんどん行って大丈夫だよ」と答えるようにしている。
色で変わる龍神様の意味合い
数字に意味があるように、色にも意味がある。
私は龍を描く時、その色である程度意味合いを変えている。
描く時に意識するのは、
黒龍=すべての魔除け、白龍=すべての発展、ピンク龍=家族や愛情、青龍=仕事や金運、金龍=金運からはじまる強運、赤龍=挑戦と成功、緑龍=家族…
といったイメージだ。
他にもいろんな色があって、そのときどきの心持ちが出てくるようだ。
朝から晩まで、今日は何が何でも赤い龍が描きたい、早く白い龍を描きたい、と脳内に色彩が湧き上がり、一刻も早く用事を済ませて絵に向かいたい、生み出したい、という欲望でいっぱいになる。
ライブペインティングを開催する時は、まさに「降りてくる」感覚なので、その時に感じた「色」で龍が生まれる。
「あ、今日は青い龍だ。なるほど、仕事などの運気なんだな」とか、「赤い龍だ、発展などの意味なんだな」、と描いたあとに思う。
一般的にはどのように言われているのか調べてみると、黒龍は「魔除け」、白龍は「光を司る」という解説も見つかった。
ゲームの世界でよく出てくる銀龍には、「バランスを取る」という意味もあるそうだ。
ちなみに西東京市にある田無神社では、古代中国に起源を持つ陰陽五行思想に基づき、金龍を中央の本殿に、青龍を東方に、赤龍を南方に、白龍を西方に、黒龍を北方に配祀しているそうだ。
そしてなぜか私は最近、黄色い龍が描きたくてしょうがない。
金色ではなく黄色の龍。これは今までになかったことだ。
五行で黄色は中心の色なので、まもなく辰年がやってくるから中心的存在として現れたのかな、と思いを馳せている。
私がSNSで黄色の龍を描いたものをアップしたら、「あ、ついに生まれてきたな」と楽しんでいただけたら嬉しい。
「龍」と「竜」についてあらためて考えたこと
数字、色、と視点を変えて書いたあとで「文字にも何かあるのかな」と思ったので調べてみた。
第七回でも書いたが、私は龍神様について語りたい時、必ず「龍」を使う。
言葉で発する時も「竜」ではなく「龍」をイメージしている。
日本では「龍」が旧字体、「竜」が新字体で、書きやすさを重視した国語改革もあって、近年名前に使う時は「竜」の方が一般的なようだ。
これはもう好き嫌いの範疇で、龍を語る本ではほぼ90%が「龍」を使っている。
最近納得したのが、恐竜は「恐龍」とは言わないこと。
恐竜は実在したものなので「竜」を使い、精霊的なものには「龍」を使うのだ、と考えられる。
私が台湾で大好きな寺院は龍山寺(ロンサンスー)なのだが、ここでお参りした時に「ロン」という言葉をたくさん聞いた。
中国や台湾では龍のことを「ロン(龙)」と呼ぶ。
台湾といえば、来年の春節にライブペインティングイベントを開催する予定だ。
久々のロンサンスーに行ってロンにまみれてこようと決めている。