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CNN EE編集部後記

CNN English Express インタビュー 水原希子

16歳の時にティーン誌でモデルデビューをして以降、数多の女性誌のカバーを飾り、女優、デザイナーとしても活躍するマルチプレイヤー、水原希子。インスタグラムのフォロワーは500万人を超え、とりわけ若い女性から熱い支持を得ている。
2019年はドラマ『日曜劇場 グッドワイフ』(TBS系列)の出演で幕を開け、クールビューティなパラリーガル役を演じる姿が印象的だった。モデルとしてもDior(ビューティ部門)やCOACHというトップブランドのアンバサダー役を担い、活動の場は世界へ広がっている。英語、韓国語、日本語を操る水原さんはどのように語学と付き合って来たのか。「アメリカ生まれだけど実は独学」だという英語力の秘密を聞いた。(聞き手・高野夏奈 写真・bird and insect 細川俊太郎)


――希子さんはアメリカ生まれで、幼い頃は英語のある環境だったとか。
はい、父がアメリカ人なので。テキサス州ダラスで生まれて、アメリカにいた期間は短いですけど最初に聞いた言葉は英語、音楽も英語です。一歳と数カ月ぐらいで日本に来てからも、幼い頃は英語と日本語が同じ言葉だと思っていて混ぜて使っていました。「おばあちゃん、butterflyが飛んでるよ」とか。おばあちゃんは私が何を喋っているのか分からなくて、困り果てていました。でも小学生ぐらいからは日本語べったりの生活です。


――その間は英語はどうでしたか。
英語はすっかり忘れていました。環境が良くなかった(笑)と思います。当然なんですけど、日本にいたら英語は必要ありませんから。英語を話せる自分はまわりとちがうから恥ずかしくて。


――自分で閉じ込めたんですね。
小学生の時は、もう英語はしゃべれませんでしたね。洋楽はよく聞いていたのでリスニング力は保っていましたけど。

 

――英語に積極的に近づくようになるのは大人になってからですか?
16歳の頃、東京に出てきてからです。13才でモデルの仕事を始めて、16歳の時に雑誌ViViでモデルをすることになり東京で暮らし始めました。当時のViViのモデルさんはハワイ育ちの長谷川潤さんをはじめ英語がペラペラな方がたくさんいました。みんなが英語で普通に会話している環境で、憧れましたね。海外のフォトグラファーに撮ってもらう機会も増えたし、これまで英語を話すのが恥ずかしいと思っていたことがバカらしくなりました。


――そこからどうやって英語を身に付けたんでしょう。
私は勉強をするのがとても苦手で、英会話スクールにも通ったんだけど続かなくて、それで、とにかく海外ドラマを観ることにしました。大好きな「セックス・アンド・ザ・シティ」シリーズを毎日。どうせなら楽しんで覚えたかったんです。


――そのときは字幕無しで観るのでしょうか?
日本語の字幕付きで観ます。元々リスニングはベースがあるので、字幕で意味を確認して。覚えるのに楽しい英語でした。

――会話力はどこで鍛えたんですか。
2016年に3カ月間アメリカで友達と暮らしたんですけど、この期間でかなりうまくなりました。彼女はご両親が台湾人と日本人で、LA育ちのアメリカ人。長く付き合っていた彼氏と別れて一人で住んでいたところに押し掛けました。私はCAAというアメリカの大きなエージェントと契約することになって、英語力をつけないといけない状況で。私たちの共通の話題はまずは恋愛の話で、長く付き合うってすごく大変だよね、誰かいい人いないかなとか。毎日、一緒に映画を見たり、興味のある話題についてばっかり英語で話していました。


――わからない言葉にはどう対応するんでしょう。会話中に辞書を使いますか。
スマホで単語を検索して相手に見せます。メールでやりとりするのもよかった。スペルが分からなくても、今は途中まで入力すると候補が出てきますよね。知らなかった言葉をすぐ使えるし、覚えることもできて便利です。そういうツールはばんばん使います。


――希子さんの英語は会話を交わす中でどんどん新しい言葉を覚えて上達するんですね。
私の英語は完璧じゃないけど、100%通じなくても言葉を超えて絆ができるんです。そういうことも大事だなと思うんです。

 

続きはCNN English Express 6月号をご覧ください。

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