出張版 桒原駿の『備忘録』大模様攻略③
実戦図52-53
桒原二段「黒は53とマガリました」
参考図22
桒原二段「参考図22の白△のオサエがあれば白は1から目を奪いに行き、黒に窮屈な生きを強いることができます。黒はそれを嫌って53とマゲました」
実戦図53-54
桒原二段「黒が左上の手を抜いたので何か厳しい手を打ちたいところですが」
参考図23
桒原二段「参考図23の1と単純に入るのは2と隅を守られて何かパッとしないというか消化不良気味です」
参考図24
桒原二段「例えば前図23の後参考図24の3と逃げてもそんなに得していない上に弱い石ができてしまっています。そこで54とツケました」
実戦図54-65
桒原二段「実戦は参考図24の隅を守らせた形よりは相当荒らしています。61の1子カミトリも残っているので目の心配もありません」
参考図25
桒原二段「参考図25のAやBにノゾかれるのが嫌なので1と守りたいのですが、すぐ打つと図のように左辺の黒模様を広げられてしまいます」
実戦図65-70
桒原二段「そこで実戦の66、68を先に打ち70としました」
参考図26
桒原二段「参考図26のように黒が広げてから7と打っては8と外を囲われて取られてしまいますので、実戦の66から68の利かしはこのタイミングがベストです」
実戦図70-77
桒原二段「黒は66、68と利かされた後で参考図25のように打っても小さいので、71を捨て石にしてもう一回り大きく囲いました」
参考図27
桒原二段「この時点で形勢は参考図27の右上隅Aの逃げ出しや右辺Bのケイマなどの黒からの狙いがあり白地が増えにくいので、やや黒が良いと思っていました」
実戦図77-78
桒原二段「なのでここでは78と大きく踏み込みました」
参考図28
桒原二段「模様を消しにいく場合例えば参考図28で言うと△を結ぶ線上に打つことが基本ですので、図の白1のようにこの線の内側に打つと踏み込み過ぎとなりAやBと塞がれて危険です」
参考図29
桒原二段「参考図28のように入りすぎるとBとケイマされ逃げ出しにくいですが参考図29であれば1とケイマされても2と動きやすい。外から被せられて取られてしまうと一大事なので、消しに行くときはボウシとケイマに注意することが大切です」
つづく