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にしまりちゃん 龍神道を行く

2024年「龍の年」に向かって

「寒川神社」の話をするコロンビアの男性

 

私は少し前に、およそ40日のニューヨーク滞在を終えて帰国した。

ここで、ニューヨークで出会った龍マニアのコロンビア人男性について、少し書いておきたいと思う。

 

毎朝私が行っていたカフェで働くアレンは、日本が大好きで、龍も大好きだという。

まず私に見せてくれたのは、「鬼滅の刃」のタトゥー。

彼は数年前に初めて日本に来て、友達が住む神奈川で過ごした。

その際、寒川神社へ参拝に行き、七色の龍を見たという。

イメージを一生懸命話してくれたのだが、とにかくそれは透明なエネルギー体でありながら七色に光る、大きな龍神様だったそうだ。

 

寒川神社には私もご縁があり、9月に参拝したばかり。

年明けにも私のとあるイベントで、寒川神社を数十名で参拝する計画がある。

まさかニューヨークで寒川神社の名前を聞くとは。

しかもコロンビアの人。ちょっと驚きで、「引き寄せ」の力を感じた。

 

アレンは「ドラゴンボール」を見て育ったので、ドラゴン好き、さらには龍マニアになったのだそう。

MARIの龍の絵をタトゥーで入れたい、と背中を出されたけど、お断り。

さすがに彫るのはちょっと、私も自信がなかった。

 

龍山寺には龍がうようよ

 

今進んでいる台湾のプロジェクトで、春節にあやかったライブペインティングイベントがある。

いろんな事情が重なり、日時がまだ明確に決まっていないし、もしかしたらペンディングになるかもしれない。

ただ、台湾には並々ならぬ愛着があり、いずれにしても来年行こうと思っている。

 

一度行って忘れられないのが、龍山寺(ロンサンスー)。

龍好きなら一度は行っておくべきところ。

なにしろ遠くからでも「龍」が迎えてくれるのが見えるし、中に入ると無数の龍たちがいて不思議な体感があるはずだ。

「龍の棲む世界へお邪魔します」みたいな気持ちになるはず。

 

台湾でかつて小さなアートショウをさせていただいたことがある。

また、ニューヨークアートエキスポでも、台湾の方のブースが隣で、大歓迎されたこともある。

その方から言われた、「MARIの絵は台湾の龍にとても近い」という言葉の意味を知りたくて、ずっと台湾と中国で愛される龍の絵画を調べてみた。

そしてその真相はおそらく「色彩」と「温かさ」にあるのかな、と自己分析している。

 

なぜだろう、台湾の龍はどこか優しい。

事実、龍山寺の中の龍たちもとても温かく、ずっとここにいたいなと思わせてくれる。

辰年だからこそ、来年は行くべき時かもしれない。

 

52年に一度のスーパー龍

 

ドラゴンイヤー。そう、アジアにおいて来年は干支が辰で、龍の年。

龍を描く画家である私は、特に来年、世界でひっぱりだこ。

あらゆるところからオファーがあり、今精査しているところだ。

ありがたいことに、世界で活躍するアスリートのように月刻みで世界でショウができそうなので、自分の体が動く限りどこまででも行こうと思っている。

 

統計学などさまざまな基準で見てみると、来年は「大吉の龍年」。

しかもこれだけ運気が揃った龍の年は、52年に一度しか巡ってこないのだとか。

人生100年だったら2度巡ることもあるかもしれないが、自分に一度の、と言っても過言ではないスペシャルイヤー。

 

龍の年だということをニューヨーカーに伝えたら、最初は首を傾げられたが、干支の話をすると、なるほど!と納得してもらえた。

韓国・中国・フィリピン・台湾の友人たちにそのことを話すと、もちろん知ってるし、「龍の年は挑戦の年よね」という答えが返ってくる。

そう、「挑戦」の年なのだ。

 

龍の年は、とても動きが早く、あっというまに世界を変える勢いがある。

だから世界情勢とか戦争とか、さまざまなことが動く時ではあるが、それはそれとして「自分の人生を動かす時」とも言える。

龍の背中に乗って飛んでいくイメージで来年を迎えよう。

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著者略歴

  1. 西村 麻里

    コピーライター/クリエイティブディレクター/アーティスト
    熊本生まれ。
    国内広告代理店、外資広告代理店のコピーライター・CMプランナー・クリエイティブディレクターを経て、MARI NISHIMURA INC. を設立。
    龍を描くアーティストとして、ニューヨーク、東京をベースにアーティスト活動を展開し、ロサンゼルス、ベルリン、ロンドン、カンヌ、パリなどでも個展を開催。
    2020年公開の映画「響 HIBIKI」に画家として出演。
    著書に『THE AURA』『龍スイッチはじめよう』(ともにWAVE出版)がある。

    ●国内賞
    TCC賞新人賞、TCC審査委員長賞/ADC賞シルバー(RA-CM)/ブロンズ(TV−CM)/電通賞最優秀賞(TV-CM)/FCC賞OCC賞CCN賞/朝日広告賞 ほか多数
    ●海外賞
    CLIO賞シルバー/one show ブロンズ/SPIKS ASIA ブロンズ/epica award paris シルバー/one show メリット賞/D&AD インブック受賞

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