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音声学者とーちゃん、娘と一緒に言葉のふしぎを見つける

音声学とうた ゴスペラーズ北山陽一さん×川原繁人さん対談(後編)

音楽は必要不可欠じゃない?

川原
 次の話題として、日本の音楽教育の立ち位置についてもお話ししたかったんですよね。日本の教育制度において、音楽があまり大事にされていないのではないかと感じていて。娘たちを見ていると単純に歌うのも踊るのも好きなので、音に関する感性を磨いてあげたいなと親として思います。同時に、教師として感じていたことですが、授業でゲストに来ていただいたラッパーや声優さんが共通しておっしゃっているのは、「日本人は音に関する感性という面で海外のアーティストにかなわない」ということなんです。そういう意味では、教育の観点からも、音に対する解像度が高まればいいなと思います。

本連載が大幅加筆のち書籍化されることになりました! 5月26日発売です。
過去の記事はすべて単行本へ収録いたしますので、どうぞお楽しみに!

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著者略歴

  1. 川原繁人

    1980年生まれ。1998年国際基督教大学に進学。2000年カリフォルニア大学への交換留学のため渡米、ことばの不思議に魅せられ、言語学の道へ進むことを決意。卒業後、再渡米し、2007年マサチューセッツ大学にて言語学博士を取得。ジョージア大学助教授、ラトガース大学助教授を経て、2013年より慶應義塾大学言語文化研究所に移籍。現在准教授。専門は音声学・音韻論・一般言語学。研究・教育・アウトリーチ・子育てに精を出す毎日。著書に『音とことばのふしぎな世界』(岩波科学ライブラリー)『「あ」は「い」より大きい!?:音象徴で学ぶ音声学入門』(ひつじ書房)など。

  2. 北山陽一

    1974年2月24日生まれ、青森県八戸市出身。ミュージシャン。慶應義塾大学環境情報学部卒。1994年12月、男性ヴォーカルグループ・ゴスペラーズのメンバーとしてシングル「Promise」でメジャーデビュー。以降、「永遠に」「ひとり」「星屑の街」「ミモザ」など、数々のヒット曲を送り出す。2019年にメジャーデビュー25周年を迎え、2021年3月にオリジナルアルバム「アカペラ2」をリリース。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科に在学中。

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