「サツマイモ」の反対語として「サイダー」は使える!?使えない!?
#サツマイモ #고구마 #サイダー #사이다
皆さんの「そうそう!これ、聞きたかったぁ~」に答える連載『マニマニ教えて!今の韓国ヨギヨギ~(たくさん教えて!今の韓国こっちこっち~)』です。韓国で、または日本で韓国関連分野を研究している先生たちが今の韓国についてやさしく解説してくれます!韓国語版おまけ付きで、言葉の勉強もできるなんてチョアヨ(素敵です)>_< 連載を読み終える頃には、あなたも韓国通になっているかも?!
第5回は、崔銀景先生(長崎外国語大学)。前回は「ミンチョ」をめぐる論争について教えていただきましたが、今回も意外な組み合わせが出てきます。韓国では、なぜ「サツマイモ」と「サイダー」が正反対なのでしょうか?
執筆者: 崔銀景 河正一 飯倉江里衣
金根三 朴天弘 鄭敬珍
サツマイモとサイダーって、いきなり何の組み合わせ⁉と思われた方が多いかもしれません。実は、サツマイモとサイダーにはすごく大きな共通点があるんです!それはなんと………‼「食べ物」ということです‼(…ごめんなさい)でも、これ本当に大事なんです!
サツマイモを食べると、ちょっと喉が詰まるような気がしますよね?特に、急いで食べた時なんかもう…飲み込めないくらい息苦しくて大変な時もありますよね⁉こんな時サイダーを飲むと爽やかな炭酸ですっきりとしそうな気がしませんか?このように、食べ物としてサツマイモとサイダーを摂取した際、喉が詰まるような息苦しさとそれを解消してくれるすっきりさが正反対であることが分かります。
韓国でこのサツマイモとサイダーが正反対の意味として多く使われ始めたのは2015年頃です。主にドラマや映画の内容を紹介するニュースで、主人公がやられっぱなしだったり、ダラダラした展開を‘고구마 같은 전개(コグマ カトゥン チョンゲ・サツマイモのような展開)’ と表現し、主人公がガツンと言って何か物事が解決したり、痛快な展開を ‘사이다 같은 전개(サイダ カトゥン チョンゲ・サイダーのような展開)’と表現しています。
日常生活でも話している内容が相手に通じない、または到底納得できない状況に遭遇した時、「サツマイモのような状況」と表現することがあります。一方、もどかしかった状況が一発で解決できた時は、「サイダーのような状況」と表現できます。
例えば、皆さんが友人Aとケンカしているとしましょう。友人Aはずっと自分の方が正しく、悪いのは全部私と言ってきました。私が何を言っても聞き入れてくれません。その時、皆さんには ‘고구마를 먹은 듯한 답답함 (コグマル モグンドゥタン タッタパム・サツマイモを食べたような息苦しさ)’が訪れたと言えるでしょう。この時、他の友人Bが神の如く現れて、「それはA、あなたが悪いよ!」と言ってくれれば、皆さんはまさに ‘사이다를 마신 듯한 기분(サイダル マシンドゥタン キブン・サイダーを飲んだような気分)’になるでしょう。
いかがでしょうか。日本語でもこの「サツマイモ」と「サイダー」は使えそうですか? 皆さんが、サツマイモよりはサイダーのような状況に恵まれることを祈りながら、今回のコラムはここまでとします。アンニョン~!
崔銀景(長崎外国語大学)