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マニマニ教えて!今の韓国ヨギヨギ~

Some, Green light? 友達以上恋人未満、春特集ドキドキスペシャル♡

#友達以上恋人未満 #썸 타다 #脈あり #그린 라이트 #春よコイ! #봄이 왔어요


皆さんの「そうそう!これ、聞きたかったぁ~」に答える連載『マニマニ教えて!今の韓国ヨギヨギ~(たくさん教えて!今の韓国こっちこっち~)』です。韓国で、または日本で韓国関連分野を研究している先生たちが今の韓国についてやさしく解説してくれます!韓国語版おまけ付きで、言葉の勉強もできるなんてチョアヨ(素敵です)>_< 連載を読み終える頃には、あなたも韓国通になっているかも?!

第26回は、崔銀景先生(長崎外国語大学)です。春の訪れ、いろいろなことが新しく動き始める季節です。今回はそんな季節にぴったりの、繊細な恋をあらわす韓国語がテーマです!


 執筆者: 崔銀景 河正一 飯倉江里衣  

      金根三 朴天弘 鄭敬珍    


 みなさん、桜の美しい春です!今日は春特集として、恋の話をしてみたいと思います!甘々なラブコメの韓ドラを見ると、よく‘썸 타다’[ソムタダ](脈あり)という言葉が出てきます。ここでいう「썸(サム)」は、英語の‘something’から来ているといわれています。具体的には分からないけれど、二人の間に「何か」がある状態ということを指します。そして、「타다(乗る・感じる)」は、ある空気に乗る/感じることを表す時に使う表現です。つまり、‘썸 타다’とは、「二人の間には、はっきりとはしていないが、恋に近い何かしらの空気が漂っている」と捉えることができるでしょう。

 ‘타다’という単語は、様々な場面で使われます。たとえば、みんなでワイワイと音楽を聴いている時、自分も知らないうちに音楽に合わせて体を動かしていたりすると、「리듬을 타고 있다[リドゥムㇽ タゴイッタ](リズムに乗っている)」と言えます。 夏が終わって秋が来ると、一気に気温が下がって寒くなり、自分の隣に誰もいない(恋人がいない)という時は、なんだか余計に寒さを感じてしまって、少し感傷的になることもありますね。このことを「가을을 탄다[カウルㇽ タンダ](秋を感じる・秋に影響される)」と表現することもあります。このように、「타다(乗る・感じる)」は周りの空気や感情などに影響される場面に登場します。

 類似表現として、「그린 라이트(グリーンライト)」という表現もあります。前述した友達以上恋人未満の関係からもう一歩進んでもよい、つまり青信号という意味です。インターネット上では、‘그린 라이트’の基準として「友達以上恋人未満の人と二人きりでごはんを食べたら‘그린 라이트’ですか」、または「相手のSNS返信が3分以内に来たら‘그린 라이트’ですか」と質問する書き込みを目にすることもあります。もし‘그린 라이트’であれば、直進してもよいという意味なので、これから恋人に発展する可能性があるということですね。日本語では「脈あり」という表現に近いと思います。

 いかがでしたか?今日は恋人に発展するまでのドキドキな過程を表す韓国語の表現について紹介しました。最後に、‘그린 라이트’かどうか迷っている気持ちをよく表したJoosiqという歌手の『Yellow』という曲を紹介したいと思います。サビに登場する「네가 뭘 원하는지 모르겠어 표현을 해도 대답은 모호해 네 마음은 불안한 노란색 같아(君の望みが分からない、気持ちを伝えても返事は曖昧、君の心は不安な黄色のよう)」という歌詞は、‘그린 라이트’を待つ、不安な気持ちを黄色の信号に例えており、友達以上恋人未満のドキドキがよく伝わっていると思います。ぜひぜひ、一度聴いてみてくださいね!

 皆さん、素敵な春をお過ごしください!

崔銀景(長崎外国語大学)

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著者略歴

  1. 崔 銀景(チェ・ウンギョン)

    交換留学をきっかけにホテル経営から言語関連に進路変更。夙川(兵庫県西宮市)の桜に惚れ、関西学院大学院に入学。日本で韓国語を教えたいという夢をもって、言語科学・言語教育学を専攻し今に至る。オーシャンビューとマウンテンビューの美しい長崎外大で、学生たちとワイワイ授業している。このコラムは、ペンス(EBS韓国教育放送公社(NHK教育テレビ相当)のペンギン)のあふれる研究室で書いている。現在、長崎外国語大学 外国語学部 国際コミュニケーション学科、特別任用外国人講師。

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