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マニマニ教えて!今の韓国ヨギヨギ~

国際結婚は離婚率が高いって本当?

#国際結婚 #국제결혼 #多文化家族 #다문화 가족


皆さんの「そうそう!これ、聞きたかったぁ~」に答える連載『マニマニ教えて!今の韓国ヨギヨギ~(たくさん教えて!今の韓国こっちこっち~)』です。韓国で、または日本で韓国関連分野を研究している先生たちが今の韓国についてやさしく解説してくれます!韓国語版おまけ付きで、言葉の勉強もできるなんてチョアヨ(素敵です)>_< 連載を読み終える頃には、あなたも韓国通になっているかも?!

第28回は、河正一先生(大阪公立大学)です。みなさんにとって「国際結婚」とは、どんなイメージでしょうか?なんとなく難しそう..と思うかもしれませんが、今回は統計的な事実から背中を押していただきました。


 執筆者: 崔銀景 河正一 飯倉江里衣  

      金根三 朴天弘 鄭敬珍    


 韓国では、外国人労働者や国際結婚などの増加に伴い、2003年度に多文化家族(外国籍または文化的背景が異なる人が含まれている家族)という新しい用語が生まれ、2008年には「多文化家族支援法」が制定されました。そこで、今回は韓国の国際結婚について、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

 統計庁によると、2021年度における国際結婚は、全体の結婚の6.8%を占め、前年度より0.4%減少した13,102件でした。その内訳は、夫韓国籍・妻外国籍の結婚が68.6%、夫外国籍・妻韓国籍の結婚は31.4%で、妻の国籍は、中国27%、タイ17.7%、ベトナム14.7%、日本8.0%の順であり、夫の国籍は、アメリカ31%、中国18.9%、ベトナム10.7%、カナダ5.4%、日本3.4%の順です。

 韓国では、結婚は「百年佳約(백년가약:夫婦の一生の契り)」と言われています。しかし、理由はともあれ、過去30年間の離婚率は徐々に上昇しています。一般的に文化的背景が異なる国際結婚は、内国人同士の結婚より離婚率が高いと思われがちですが、果たしてそうなのでしょうか。

 2021年度の離婚件数は約10万2千件ですが、そのうち、国際結婚の離婚件数は6千件で、全体の6.1%を占めています。コロナ前の2019年度では、内国人同士の離婚率が48.1%なのに対し、国際結婚の離婚率は30%で、コロナの影響で国際結婚が減少した2021年度でも内国人同士の離婚率は52.8%で、国際結婚の離婚率は47.3%でした。つまり、国際結婚だからといって決して離婚率が高いとは限らないことがわかります。ちなみに、2021年度の夫韓国籍・妻外国籍の離婚率は69.9%(中国36.7%、ベトナム31.3%、タイ6.4%、日本3.3%の割合)で、夫外国籍・妻韓国籍の離婚率は30.1%(中国40.8%、日本16.4%、アメリカ13.6%の割合)でした。

 昔から韓国では、結婚は「人倫之大事(인륜지대사:一生における大きな行事)」とも言われています。国際結婚は、二人の愛だけでなく、文化の差や言葉の壁などの様々な苦境を乗り越えなければならないので、やはりハードルが高いかもしれません。しかし上記の統計からすれば、従来の否定的なイメージはある程度払拭できるのではないでしょうか。

河 正一(大阪公立大学)

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著者略歴

  1. 河 正一(ハ・ジョンイル)

    韓国語教育はもとより、言葉に対する意識や心理、使い方について研究している。大学生だけでなく一般の方への韓国語学習を支援するため、市民講座(年20回)と共に【大阪公立大学韓国語WEB( https://omu-korean.org/ )】のHPを提供している。現在、大阪公立大学 国際基幹教育機構、准教授。

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