昔々、字謎に手をそめはじめた頃、

 

　　①石头　shítou

 

　　②内心 nèixīn

 

というような、何ともそっけない問題にぶつかり、唖然として、とりつく島がない、淋しい思いをしたことをまざまざと覚えている。今なら、①は“石”のアタマで“一”、②は“内”のココロで、ココロは中にあるもの、つまり“人”と即座に解ける。これらも、実は指示型字謎で、漢字のある部位を人間の身体部位に見たてているわけだ。字の上のほうは頭とか首といい、まん中あたりは心とか腹・腰と言う。下の方は足とか脚、あるいは尾である。

 

　原理が分かれば、快刀乱麻を断つがごとくどんどん解くことができる。答えを念のため括弧内に示す。

 

　　③舌头 shétóu（千）qiān　　④点头 diǎntóu（占）zhàn

 

　　⑤念头 niàntóu（今）jīn　 ⑥昂首 ángshǒu（日）rì

 

　　⑦虚心 xūxīn（七）qī　　   ⑧鱼肚 yúdù（田）tián

 

　　⑨充足 chōngzú（儿）ér　   ⑩光脚 guāngjiǎo（儿）ér

 

　　⑪蛇尾 shéwěi（它）tā　　 ⑫鹿尾 lùwěi（比）bǐ

 

　これらはすべて一種の比喩であるが、先に見た指示詞と同じく、単独で出題されるよりは他のものと組み合わされて使われることが多い。例えば、

 

　　⑬吃苦头。 Chī kǔ tóu.

 

「苦しみをなめる」ではなく、“苦”の頭（草かんむり）を食ってしまうと読む。すると食われた頭が消え、残った“古”gǔ が解である。

 

　　⑭斧头掉了。　Fǔ tóu diào le.

 

「オノが落ちた」のではなく、“斧”の頭が落ちたのである。“斧”の頭とは“父”の部分、これがとれて、残った“斤”jīn が答えとなる。次はやや難しい。

 

　　⑮苦难的心。 Kǔnàn de xīn.

 

　これは“苦”と“难”の心を取り出す。“苦”のほうは“十”とすぐ分かるが、“难”の心は難しく、なんと“亻”である。従って“什”shí が答え。ついでに言うと“街心”という問題なら“圭”guī が“街”のココロとなる。

 

　　⑯ 田间手头。 Tián jiān shǒu tóu.

 

“田”の間(アイダ)にあるもので“十”。これは“田中”と同趣。次の“手”のアタマは“丿”。結局この二つの部品を合体させて“千”qiān が解。

 

　　⑰二月肚里空， Èr yuè dù lǐ kòng,

     草绳系腰中。 Cǎo shéng jì yāo zhōng.

 

　これは難問。まず“二月”とあれば月が二つで“朋”péng とする。ところが、肚里(おなか)が空(から)なのだから、“　”ということになる。これに下の句「ヒモで腰をゆわえる」という指示を施し、答えは“册”cè である。

 

 

◆練習問題

[答えは、漢字一文字です。"解答を表示”の左の黒い三角をクリックすると見られます。]

１　点心 

  

 

 

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口　

 

 

 

 ２　肩头 

 

 

 

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户

 

 

 

 

  ３  没有头。 

  

 

 

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月

 

 

 

 

   4  下头没有。 

 

 

 

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卜

 

 

 

   5  小山上落大鸟，神枪手打掉脚。 

 

 

 

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岛

 

 

  

  6  人在街心，双目看清。 

 

 

 

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瞿（qú）