橋本美穂は「晴れ男/女」をこう表現した!
CNN English Express 4月号から始まった新連載『同時通訳者・橋本美穂の「英語にないなら作っちゃえ!」』は、読者参加型企画として、皆さんと一緒に「新しい英語」を作っていくコーナーです!
ネットにはさまざまな日本語の英語訳があふれています。でも、一体どれが正しいのかわからなくなってしまうことってありませんか?このコーナーでは、皆さんと一緒にじっくりと言葉を考え、新しい英語表現を生み出していきます。
ふなっしーやピコ太郎の通訳を務めた同時通訳者の橋本美穂さんも参戦します。ぜひ皆さんも、チャレンジしてみてください!
お題:晴れ男
直美さん(東京都)
Mr./Ms. Umbrella
理由:そのまんまですが、その人がいれば空から雨が降ってこない、一緒に出かければ安心みたいなニュアンスです。友達同士でふざけて、その人の名前みたいにして呼んだら面白いと思いました。
千賀淳一さん(神奈川県)
Mr./Ms. Blue Sky
理由:「晴れ」を「太陽が輝く」というのではなく、「晴天」を意味するblue skyにしてみました。
悠子さん(埼玉県)
cloud catcher
理由:晴れ男から、てるてる坊主が思い浮かんで、そこから考えてみました。
秋本直樹さん(神奈川県)
sun bringer
理由:どこに行ってもその人は太陽を持ってくる(bring)という発想から。
大さん(東京都)
sunny-side-up chef
理由:目玉焼きのように太陽がさんさんとした環境をつくる料理人から考えてみました。
「晴れ男」をそのまま訳そうとすると、どうしても説明調になってしまいそうですが
どれもキャッチ―でわかりやすい訳ですね!
さて、橋本美穂さんは一体どのように「晴れ男」を表現したのでしょうか?
橋本美穂
私ならこうしちゃいます
weather charmer
理由:charmと聞くと「お守り(名詞)」を思い浮かべるかもしれませんが、ここでは、charm: to delight or please greatly by beauty or attractiveness、あるいはto influence through personal charmという動詞の使い方に注目しました。
そして、この動詞に-er(~する人)を付けて、charmerに決めました! 「良い天気を呼び寄せる、引き付ける力のある人」。とても明るいニュアンスです。「チャーミングな人」というニュアンスも掛けています。お天気まで魅了しちゃう人。あるいは、お空がついご機嫌を良くしてしまうほど魅力的な人なのかもしれません。お題である「晴れ男」は「男」ですが、gender neutralityにも配慮して性別を消しています。
なるほど!weather charmer という発想はまったく出てきませんでした。天気も、周りの人も明るくさせる魅力的な人というニュアンスが出ていて、とても面白いと思いました。皆さんも、今度「晴れ男/女」を英語で表現される機会がありましたら、ぜひ、weather charmer を使ってみてはいかがでしょうか?新しく作った言葉をどんどん周りに広めていっていただければ幸いです!(EE編集部)