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同時通訳者・橋本美穂の「英語にないなら作っちゃえ!」

橋本美穂は「鬼に金棒」をこう表現した!

4月号から始まった新連載『同時通訳者・橋本美穂の「英語にないなら作っちゃえ!」』は、読者参加型企画として、皆さんと一緒に「新しい英語」を作っていくコーナーです!

ふなっしーやピコ太郎の通訳を務めた同時通訳者の橋本美穂さんも参戦します。ぜひ皆さんも、チャレンジしてみてください!

さて、今回のお題は…?

お題:鬼に金棒

匿名希望(宮城県)
Tyson with firearms
理由:素手でも無敵のマイク・タイソンを鬼に例えて。

匿名希望(埼玉県)
adding legs to a shark
理由:サメに足が付いて地上で歩けたら最強だと思うから。

匿名希望(埼玉県)
Mother with a wallet
理由:お母さんが財布を持ったら家の中で最強だから。

神谷広子さん(神奈川県)
Trump with twitter
理由:トランプ大統領はツイッター“口撃”で有名なので。本人は武器のつもりかもしれないが弱点にもなっているかも(笑)。

匿名希望(千葉県)
zombie with intelligence
理由:英語圏での怪物としてわかりやすいかもしれない。

匿名希望(大分県)
Voldemort with the Elder Wand
理由:『ハリーポッター』シリーズに登場する超悪玉のVoldemort(ヴォルデモート卿)。強い者が世界最強の杖、「ニワトコの杖(the Elder Wand)」を使えばもっと強くなるから。

 


さて、橋本美穂さんは一体どのように「逆ギレ」を表現したのでしょうか?

橋本美穂
私ならこうしちゃいます

Popeye on spinach

理由:直訳なら“ogre with an iron club”となりますが、ogreのイメージは国によってさまざま。もちろん「鬼」を回避して“the mighty become mightier”とすれば意味は伝わりますが、逃げたみたいでやっぱり悔しい(笑)。

こんなとき、常日頃から「瞬時に伝わる」ことにこだわる通訳者としては、「そのフレーズを聴いたときに外国人がパッと頭に思い浮かべるイメージはどんな絵か」という「(伝わった)結果」を大切にし、そこから逆算して考えます。

というわけで、Popeye on spinachということわざを作っちゃいました!ちなみに、onはpatient on medication(投薬中の患者)のonと同じ使い方です。ピンとこない方は“popeye, spinach”と検索し、あのテーマ曲とともに、缶詰のほうれん草を喉に流し込んで強くなるポパイの動画を見てみてくださいね。

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著者略歴

  1. 橋本美穂

    アメリカ合衆国テキサス州ヒューストンで出生。東京都で幼少期を過ごし、6歳で再び渡米。サンフランシスコにて小学校時代を過ごし、帰国後は兵庫県神戸市で中学・高校時代を過ごす。慶應義塾大学総合政策学部卒。

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