橋本美穂は「出る杭は打たれる」をこう表現した!
2019年4月号から始まった新連載『同時通訳者・橋本美穂の「英語にないなら作っちゃえ!」』は、読者参加型企画として、皆さんと一緒に「新しい英語」を作っていくコーナーです!
ふなっしーやピコ太郎の通訳を務めた同時通訳者の橋本美穂さんも参戦します。ぜひ皆さんも、チャレンジしてみてください!
さて、今回のお題は…?
お題:出る杭は打たれる
アルパカ星人さん(神奈川県)
The one who stands out often gets beaten.
理由:出る杭=目立つ人だと思うので。
白いクロネコさん(東京都)
The gifted will be hated.
理由:才能のある人が憎まれるという意味から。語感が良いと思ったため。
ともあきさん(東京都)
Talent eventually makes someone jealous.
理由:「才能のある人はとかくねたまれる」の意味の方で訳を考えました。
天才ゆうちゃん(静岡県)
A sweet fruit is damaged by worms.
理由:「甘美な果実ほど虫害でダメになる」→目立った能力(出る杭)を甘美な果実に例えました。fruitという単語を用いたのは「果物」のほかに「成果」という意味もあるので、良い成果ほどダメになるという意味をも含ませるために用いました。
植田敬さん(広島県)
A stand-out guy gets ostracized.
理由:ostracizeを使って、目立つ奴は疎まれるという感じにしました。
pigletさん(神奈川県)
An outstanding talent is slapped down.
理由:優れている才能はハエのようにたたき落とされる。
N.O.K.さん(新潟県)
A prominent talent is often oppressed.
理由:「目立つ才能は抑えられる」と解釈。
Manolitoさん(山口県)
Progression receives opposition.
理由:「進歩」は「反対」にあう。-ssionと-tionで韻を踏ませてみました。
Yayaさん(東京都)
Envy shoots at excellent people.
理由:優れた人がねたまれるという意味から考えました。
松田歩樹さん(兵庫県)
Tall trees catch much wind.
理由:高い木ほど、風の影響を受けるなあ、とうイメージから。
とんしんさん(東京都)
The brilliant make others envious.
理由:「優秀な人は周りからねたまれる」と言い換えました。
青山陽子さん(福岡県)
A glaring light will be covered.
理由:「目立つもの」を「まぶしい光」に置き換えました。
ぢゅんさん(東京都)
A shining star is hit by a lot of meteors.
理由:「輝いている星には、多くの隕石が当たる」。輝いているから当たるわけではありませんが……。
ちいさん(奈良県)
The talented are marked.
理由:才能ある人は目をつけられる。
たこ焼き小僧さん(東京都)
The outstanding tiger is shot.
理由:うさぎのように、力のない動物はかわいがられるけれど、力のある虎は怖がられて撃たれてしまうから。
ヒマちゃん(神奈川県)
First mole, first whack.
理由:whack-a-mole(もぐらたたき)から考えてみました。
Soroshoさん(東京都)
Better attracts haters.
理由:目立つ人はhater(憎む人)を引き寄せる感を出しました。
さて、橋本美穂さんは一体どのように「出る杭は打たれる」を表現したのでしょうか?
橋本美穂
私ならこうしちゃいます
The outstanding gets ousted.
理由:英語のことわざには、韻を踏んだり、同じ音で始まる言葉を並べたりするものが多く、リズム感を楽しんだり、繰り返しによって強調するといった効果があります。
有名な表現をいくつか挙げると、Never say never. Tit for tat. Practice what you preach. Where there is a will, there is a way. などがあり、まさに言葉遊びの世界です。今回はこの形式にならって新しいことわざを作っちゃいました!
oust(追放する、失脚させる)は、政治系のニュースを読んでいる人なら遭遇したことのある単語でしょう。これに outstanding(抜群、傑出、目立っていること)を組み合わせて完成です。
早口言葉(tongue twister)にもなりそうな、少々トリッキーな発音も楽しんでいただけけたらうれしいです。