朝日出版社ウェブマガジン

MENU

同時通訳者・橋本美穂の「英語にないなら作っちゃえ!」

橋本美穂は「耳にタコができる」をこう表現した!

2019年4月号から始まった新連載『同時通訳者・橋本美穂の「英語にないなら作っちゃえ!」』は、読者参加型企画として、皆さんと一緒に「新しい英語」を作っていくコーナーです!

ふなっしーやピコ太郎の通訳を務めた同時通訳者の橋本美穂さんも参戦します。ぜひ皆さんも、チャレンジしてみてください!

さて、今回のお題は…?

お題:耳にタコができる

クマヒロさん(青森県)
a worn-out-ears story
理由:使いすぎてくたびれた感じを出してみました。

わったんさん(茨城県)
I've heard it as often as breakfast.
理由:「朝ごはん食べてきた回数と同じくらい聞かされてうんざり」という感じです。

プリン@市立南さん(神奈川県)
I'm full of your words!
理由:「もうその言葉は十分!」っていう感じを出しました。

Tedさん(大阪府)
a buzzing bee in my ear
理由:繰り返し同じこと(音)を聞かされるイメージを表現しました。

kenchangさん(兵庫県)
exhausted ears
理由:同じことを何度も聞かされて、もうくたくたという感じ。

まるみきさん(東京都)
get parrot ears
理由:オウムは何度も聞かされて言葉を覚えるから。

ロートさん(岐阜県)
punching my ears
理由:聞きたくもないものがパンチのように耳に入ってきてしまうから。

れいこのかさん(神奈川県)
annoying repeat function in ears
理由:そんな何度も言わなくても……

noriさん(青森県)
My ears get sick!
理由:もう聞きたくない!うんざり!病気になっちゃう!!!

maytaさん(大阪府)
have a forced earworm
理由:耳にこびりついて離れないメロディーのことをearwormというようなので、それに、不本意ながら繰り返し聞かされて忘れられなくなっているということでforcedを付け足した表現にしました。

Shpookyさん(神奈川県)
make one's ears fossilized
理由:耳が化石になってもはや機能しなくなることをイメージしました。

冨岡洸宙さん(神奈川県)
overflow earholes
理由:耳穴から言葉があふれるのをイメージして。

ケンTさん(千葉県)
ears full of words
理由:耳が言葉でいっぱいなイメージ。

Tommy.Cさん(大阪府)
There lives a parrot in my ears.
理由:同じことを繰り返し聞いて、飽き飽きしている感じを「耳にオウムが住んでる」と表現してみました。

ともあきさん(東京都)
ear-drumrolled
理由:ear-piercing(耳をつんざくような)とdrumroll (太鼓の連打)を参考にして作りました。

Golf GTIさん(東京都)
I'm all noise-canceling earbuds.
理由:最近はノイズキャンセリングイヤホンが増えてきたので、I’m all ears.(ぜひ聞かせてください)との対比で。

Tomさん(東京都)
carvings on my ears
理由:耳に文字が刻み込まれているイメージだから。

 


さて、橋本美穂さんは一体どのように「耳にタコができる」を表現したのでしょうか?

橋本美穂
私ならこうしちゃいます

leave scuff marks in my ears

理由:口を酸っぱくして言う人はsound like a broken record。では、それを何度も聞かされて耳タコになる人は? 試しに直訳してみたところ、grow calluses on one’s earsとなりました(笑)。

この「肌への摩擦を繰り返すことにより形成される」イメージから転じて、床や壁や靴にできるあの厄介なscuff marksを元に、作っちゃいました!床に引きずった椅子の跡、家具を壁にこすってしまったときの傷、皮やエナメルの靴についたこすり跡などが連想されるはずです。

実際に使うときは、“I’ve heard her say that so many times it has left scuff marks in my ears. Ugh!”と言えば、説明せずとも伝わるでしょう。

バックナンバー

著者略歴

  1. 橋本美穂

    アメリカ合衆国テキサス州ヒューストンで出生。東京都で幼少期を過ごし、6歳で再び渡米。サンフランシスコにて小学校時代を過ごし、帰国後は兵庫県神戸市で中学・高校時代を過ごす。慶應義塾大学総合政策学部卒。

ジャンル

お知らせ

ランキング

閉じる