橋本美穂は「猫をかぶる」をこう表現した!
2019年4月号から始まった新連載『同時通訳者・橋本美穂の「英語にないなら作っちゃえ!」』は、読者参加型企画として、皆さんと一緒に「新しい英語」を作っていくコーナーです!
ふなっしーやピコ太郎の通訳を務めた同時通訳者の橋本美穂さんも参戦します。ぜひ皆さんも、チャレンジしてみてください!
さて、今回のお題は…?
お題:猫をかぶる
城 はる菜さん(愛知県)
faking innocence to look like an angel
理由:純真さを偽り見せかけの天使になりすましている感じです。
Keiさん(熊本県)
sugarcoat the bomb
理由:中身に気づかれないようお砂糖できらきらコーティング♪
エイミーさん(東京都)
innocent like Puss in Boots
理由:映画『シュレック』に登場した「猫のプス」というキャラクターが本性を隠すとき、人をだましたいときにいつも取っていた仕草(わざと目をキラキラさせ、まるでかわいくておとなしい子猫のように振る舞う)からインスピレーションを得ました。
Tedさん(大阪府)
pretender behind a smiling mask
理由:仮面の向こうの正体みたいな感じを表現してみました。
こっちさん(神奈川県)
pretend to be a good boy/girl
理由:いい子を装うイメージ。
井澤廣美さん(愛知県)
act like a new daughter-in-law
理由:義母の前で、最初は演じますよね。
松田歩樹さん(兵庫県)
wolves go meow
理由:うわべ(鳴き声)をかわいく見せようとするイメージ。
飛嶋響子さん(神奈川県)
fake gentleness
理由:「偽りのおとなしさ」と表現してみました。
広島太郎さん(広島県)
a column behind the wall
理由:目には見えないが建物になくてはならないもの、というニュアンス。
クマヒロさん(青森県)
a hooded wolf
理由:赤ずきんちゃんのオオカミを想像しました。
bigletさん(神奈川県)
mask of an angel
理由:人間の顔には二面性があり、これは表の顔。
Tomyさん(兵庫県)
Hello-Kittynize oneself
理由:自分自身をハローキティのような、かわいいもののように振る舞うから。
めろんぱんさん(神奈川県)
politician face
理由:選挙向けの顔だけで判断してはいけません。
Mikiさん(愛知県)
play innocent
理由:無邪気なふりをする。
Michiさん(山口県)
lamb-masked fox
理由:「猫」を入れたかったのですが、英語のイメージはこちらかなと。
Tommy.C さん(大阪府)
put on a kitty mask
理由:かわいく装う感じを表現しました。
宮下由紀さん(東京都)
masquerade as a goody-goody
理由:本人は愛想良く見せているつもりでも、周りに実が透けて見えるのが猫かぶりなのではないかなぁ……そんな感じを出してみました。
ヤスミンさん(大阪府)
hide behind an obedient face
理由:「従順な」顔をしながら本心を隠している、という感じだから。
さて、橋本美穂さんは一体どのように「猫をかぶる」を表現したのでしょうか?
橋本美穂
私ならこうしちゃいます
kitten up
理由:「ぶりっ子」のような軽いノリから「偽善者」といった強めの表現まで、さまざまなアイデアがありました。投稿者の中には、動物つながりでsheep/lambを使われた方がいらっしゃいましたが、wolf in sheep’s clothingという昔ながらのフレーズがあり、sheepの反対語はwolf(悪人、危険人物)といった印象が根付いています。そのため、「猫をかぶっているのは犯罪者か?」と外国人に誤解されやすいかもしれません。
そこで、私はぐるっと一周回って猫に戻っちゃいました!海外ドラマでおなじみの句動詞“lawyer up”が発想の源です。警察の取り調べの最中に弁護士をつけて黙秘し、shut up=口を閉ざしてしまうシーンがありますよね?「本音を明かさない」という意味では、“kitten up”と相通ずるものを感じます(笑)