芝野虎丸名人の心の一局『リーグ残留をかけた戦い』②
実戦図67-78
芝野名人「実戦は白から78のキリがあって黒も弱そうなので76と頑張ったのですが戦いは黒がやや有利だったようで、このときはやや打ちにくくしたなと思いました」
参考図9
芝野名人「ここは参考図9のように冷静に1と切っておけばよかったようです」
聞き手「2のハネが痛いのですが」
芝野名人「確かに痛いのですが、先手でAなどの大場に回れるのでそれほど悪くはなかったようです」
参考図10
芝野名人「実は77のツギで参考図10の1あたりにトンで2と切れば良いかなと思っていましたが、そんなに甘くはなかったです(笑)」
実戦図78-84
芝野名人「左上の黒はまだ目がないのですが、何手か打っても簡単には取れない石です」
実戦図84-92
芝野名人「このへんはよく分からないまま打っていましたが、今考えてもよくわからないので並べるだけにしておきます(笑)」
実戦図92-96
参考図11
芝野名人「実戦の92で参考図11の1とすると2がとても痛いので、実戦の93を利かせてから94としました」
実戦図96-106
芝野名人「実戦の105に白は106とヌキました」
聞き手「黒は逃げられますよね」
参考図12
参考図13
芝野名人「参考図12、13のように11とコウになりますが、12が良いコウ材で白から11をヌキ返したあとコウ材がなく、全体を取られてしまいます」
参考図14
芝野名人「そこで12のあと参考図14の13としても今度は14で上辺の黒が取られてしまいます」
参考図15
芝野名人「実戦の103と一度逃げてくれたので、ヌイて悪いわけがないと思ったのですが」
聞き手「参考図15は大きいコウ材を作りにいったのですか」
芝野名人「そうなんです。参考図15のようになれば黒成功ですが」
参考図16
芝野名人「参考図16の2とされてから3とヌクのが良かったかもしれません」
聞き手「普通ヌクでしょう。ヌキたくなりますよね」
芝野名人「まあ、そうですね(笑)103の逃げがなかったらヌイていなかったのですが、白が良いとはいえなくてまだまだ難しかったです」
第三譜(101-150)
芝野名人「黒101が大きなミスで黒105で106に逃げ出したらコウになり黒が困りました。しかし白106とヌイてもまだ形勢は難しかったです。結局130からシノギ勝負になりましたが、黒に妙手があって本当は白が困っていました」
実戦図106-121
芝野名人「実戦図の119とツナいで120から121となりましたが」
参考図17 白2 [B]
芝野名人「119とツナがずに参考図17の1とすると黒はこの図のあとAかBなのですが地合いからいってもBにツナがざるを得ないでしょう。黒は上辺のダメが空いているので、攻め合いに有利になることがあるかもしれないということでしょう」
実戦図121-123
芝野名人「左上の黒は123に石がきたことで2眼できたので、今は生きています」
参考図18
聞き手「参考図18のように1とすれば黒良かったのではないのですか?」
芝野名人「そうなんです、ここはホントに難しいところで、参考図18の2とこられると黒石の目が怪しくなるし、白から2ではなくてAに打たれると簡単には死なないでしょう」
実戦図123-125
芝野名人「実戦の124の意味は」
参考図19
芝野名人「参考図19の1から6で黒のワタリを阻止しています」
参考図20
芝野名人「参考図19の6がないと、参考図20の1から2、3と進み」
参考図21
芝野名人「参考図21の4とヌイても5とホウリコんで」
参考図22
芝野名人「参考図22のように8とツグと9のウッテガエシが待っています」