朝日出版社メルマガ 第3号(2018/05/09発行)
朝日出版社メルマガ 第3号(2018/05/09発行)
編集部リレーコラム、今号で担当編集が一周となります。
本が出来上がるまでの過程や刊行当時のエピソードなど、顔が見える感じがとっても良いなと社内の人間ながら思っています。ぜひお楽しみいただけますと。
今号のコンテンツはこちらです。
■新刊のお知らせ
■重版出来!
■今号のイチオシ電子版
■編集部リレーコラム1(第五編集部)
■編集部リレーコラム2(第五編集部)
■書店フェア、好評開催中!
■イベント情報
■書評掲載情報
■あとがき(編集後記)
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■新刊のお知らせ
『ローマの東へ、ローマの南へ、シチリアのタオルミーナへ3週間の旅』
河野穣 著(5月12日発売)
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255010533/
■重版出来!
『先史学者プラトン』 ☆2刷!
メアリー・セットガスト 著/山本貴光+吉川浩満 翻訳/序文 國分功一郎
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255010496/
『[CD&電子書籍版付き] CNNニュース・リスニング2018[春夏]』 ☆2刷!
CNN ENGLISH EXPRESS編集部 編
https://www.asahipress.com/bookdetail_lang/9784255010403/
■今号のイチオシ電子版
今号から3回連続で、この1年間で最も売れた「電子版」トップ3をご紹介します。
まずは、第3位の発表から!
『断片的なものの社会学』
岸政彦 著(2016年2月26日配信開始)
https://www.asahipress.com/bookdetail_digital/9784255008516/
路上のギター弾き、夜の仕事、元ヤクザ……、人の語りを聞くということは、ある人生のなかに入っていくということ――。「紀伊國屋じんぶん大賞2016」を受賞した本書は、社会学者が実際に出会った「解釈できない出来事」をめぐるエッセイ集です。
初の小説「ビニール傘」(『新潮』2016年9月号)で第156回芥川龍之介賞候補及び第30回三島由紀夫賞候補となるなど、異色を放つ社会学者の鋭い「ものの見方」から目が離せません!
■編集部リレーコラム1(第五編集部)
第五編集部の仁藤です。
2009年5月23日放送の『王様のブランチ』に道尾秀介氏が登場され、デビュー前の、17歳の冬に描かれた自筆絵本が紹介されたことがありました。
タイトルは『緑色のうさぎの話』という作品で、さっそく道尾氏に絵本出版のご相談しましたところ、快諾をいただきました。
絵本のテキストをもとに、Mr.Childrenの楽曲『花の匂い』『常套句』のPVのアニメーションを制作されておられた半崎信朗氏に新しく絵を描き下していただき、2014年6月に刊行することができました。
同年6月24日から7月22日、青山ブックセンター本店内ギャラリーウォールで原画展を行いました。
http://blog.livedoor.jp/asahipress_sake/archives/38809174.html
また、同年7月3日には代官山蔦屋書店で道尾氏と半崎氏のトークイベントを開催しました。翌日、道尾氏はツイートでファンの方からプレゼントされた手作りの「緑色のうさぎ」君を紹介されておられます。
https://twitter.com/michioshusuke/status/485191994470174720
企画から本が出来上がるまで、数百の工程があり5年の歳月が経っていました。
いちばん最後のプロセスで、Mr.Childrenの桜井和寿氏からいただいた『緑色のうさぎの話』への推薦のお言葉を拝読したとき初めて、この本が生まれた意味を実感することができました。
「花びらが舞い落ちるように 生きることのやり切れなさ、儚さ、寂しさが、静かに そして美しく降ってくる 微かな希望の光を浴びながら」
なお、当編集部では、前回、担当編集者が紹介いたしました安野光雅氏の絵を収めた『赤毛のアン』が、6月20日に刊行されます。
■編集部リレーコラム2(第五編集部)
第五編集部の平野です。
目下『折る土偶ちゃん』(仮題)という書籍の制作中です!
その名の通りいろいろな土偶が折れる折り紙の本です。著者は土偶ライターの譽田亜紀子さんと、『妖怪おりがみ』など新しい折り紙を生み出しているユニットCOCHAE(コチャエ)さん。
土偶とは、かなりざっくり言うと縄文時代に作られた土製人形です。主に女性を表現し、安産や命の再生を祈る目的で作られたと言われていますが、あくまで推定。縄文時代は無文字社会なので断定できる資料がないからです。
ここ最近、毎日土偶の写真を眺めたり調べたり考えたりしているのですが、本当に謎が多い存在だなと思わされます。ストレッチしていたり、体育座りで合掌しているようなポーズをとっていたり、ロケットパイのような胸をしていたり。
ぼけーっと無表情な子がいれば、満面の笑みを浮かべる子も。誰かが「歴史は地続き」と言っていましたが、約1万5千年前も現代と同じように人間の造形を捉え、土を捏ね形作っていたと思うと、すこし心がざわつくのです。
ちょうどタイミングよく7月3日から東京国立博物館で特別展「縄文ー1万年の美の鼓動」( http://jomon-kodo.jp )が開催され、そこで国宝の土偶も集結します。実際の土偶を一度にたくさん見れるのはとても貴重な機会ですので、ご興味ある方はぜひ!
ちなみに本書は、土偶のイラストが描かれた本文を剥がすとそれ自体が折り紙になる、ちょっと雑貨的な本になっています。そもそもなぜ折り紙なのか?
じつは土偶の本をたくさん持ってCOCHAEさんの本拠地・岡山県へ会いに行き、色々と話をするなかで「土偶、折れそうですけどねー」と、その場でささっと作ってくれたことがきっかけです。
「基本的にはなんでも折れます」とのこと! 折り紙の神様かと思いました。7月初旬発売の予定です。
(サンプルはこちら→ https://twitter.com/asahipress_sake/status/994116025225392128 )
■書店フェア、好評開催中!
○『先史学者プラトン』刊行記念ブックフェア~神話×考古学から先史の哲学へ~
本書の翻訳担当・山本貴光さんと吉川浩満さんに、並べて読むと楽しさが倍増するような本、さらにそこから辿ってみたくなるような本を選んでいただきました。
開催店舗ではパネル・切り口別コメントPOP・ブックリスト冊子が設置されていますので、ぜひお立ち寄りください。
・青山ブックセンター六本木店さん
https://twitter.com/yakumoizuru/status/993683790407942144
・ACADEMIA菖蒲店さん
https://twitter.com/kbc_syoubu/status/992216802154299392
・東京堂書店神田神保町店さん
https://twitter.com/books_tokyodo/status/993394905220169728
・青山ブックセンター本店さん
https://twitter.com/Aoyama_book/status/993694219863707648
・ジュンク堂書店大阪本店さん
https://twitter.com/asahipress_com/status/994063706316296197
○「五月病も梅雨も吹き飛ばす! 出版社営業イチオシの一冊」フェア
渋谷・東急百貨店本店7階のMARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店さん独自企画が今月頭からスタート。
朝日出版社、インプレス、SBクリエイティブ、NHK出版、慶應義塾大学出版会、実務教育出版、春秋社、青土社、TAC出版、東京図書、みすず書房、有斐閣の12社がこれこそ! と勧める自社本がPOP付きで並んでいます。
各社のカラーを垣間見ることもできますので、ぜひ店頭でじっくりとご覧ください。
https://twitter.com/asahipress_com/status/991152149219368960 (2018年5月1日時点。現在は全点POP付き)
https://twitter.com/asahipress_com/status/991153071488040960 (朝日出版社10タイトル。どれも強くお勧め!)
○honto/ブックツリー~「わたし」という、実は不思議すぎる日常を文字から体感する五冊~
朝日出版社より5月末に『神様の住所』を刊行予定の歌人・九螺ささらさんによるお勧めの5冊。
https://honto.jp/booktree/detail_00006029.html
■イベント情報
○『先史学者プラトン』刊行記念! 人類の夜明けをめぐる本棚会議
5月25日(金)19時開演/ジュンク堂書店池袋本店4F人文書売場カウンター前
【講師】山本貴光(文筆家・ゲーム作家)、吉川浩満(文筆業)
https://honto.jp/store/news/detail_041000025418.html?shgcd=HB300
○KITAKAGAYA FLEA 2018 SPRING & ASIA BOOK MARKET
5月26日(土)12時~20時、5月27日(日)11時~18時
名村造船所跡地/クリエイティブセンター大阪(CCO)
大阪を拠点にローカル・カルチャーマガジン「IN/SECTS」を発行するLLCインセクツが主催のマーケットイベント。昨年につづき、朝日出版社も出店します。
https://kitakagayaflea.jp/
■書評掲載情報
○『世界は変形菌でいっぱいだ』増井真那
2018年4月22日発行・北海道新聞にて作家の小林照幸さんに取り上げていただきました。
「書名は、謎に富む変形菌に挑み続ける増井氏の溢れる思いを表している」
https://twitter.com/asahipress_com/status/989798338508681217
■あとがき(編集後記)
営業部の橋本です。
連休は子どもをつれて実家のある名古屋へ帰省していました。姪っ子甥っ子とも一緒に、朝から夕方まで公園でサッカーや木のぼり、池のごみ釣りという謎の遊びなどをして過ごす休日。
娘と姪っ子は同い年で、ともに本を読むのが好きなよう。夜、ふたりして黙々と文庫をめくっていて、なに読んでいるのかなと思い表紙をのぞいたところ、娘が手にしているのは講談社青い鳥文庫の『劇部ですから!』。6年生らしい感じだなふむふむとして、隣の姪っ子の文庫をみたらなんと東野圭吾『私が彼を殺した』。
え、6年生で東野圭吾……とぽかんとなり、姉に「あれは○○ちゃんのなの?」と聞いたらどうやら実家の書棚から抜いてきた模様。あんな小さい活字を読もうとするんだな小学生の読書欲すごいなぁと感心というか、圧倒されました。
小学生から高校生まで過ごした部屋には、今でも本がいっぱい。『冒険者たち』『まんが 日本の歴史』『大どろぼうホッツェンプロッツ』『ドカベン』などなど、背表紙を見るだけで当時の記憶が立ち現れるようでした。
昨年末、初台にある素敵空間・fuzkueの阿久津店主と読書についておしゃべりをして、それをほぼそのまま文字起こししてもらったエントリーをぺたりと。
http://fuzkue.com/entries/518
今号のイチオシ電子版では『断片的なものの社会学』を紹介しましたが、ちょうど著者・岸政彦さんの新刊が発売となりました。『はじめての沖縄』というタイトルで、シリーズ「よりみちパン!セ」が新曜社さんに移っての新刊第一弾。
本文はもちろんですが、造本もとっても素敵な一冊です。ぜひ、書店店頭で見かけたら手にとってみてください。
https://twitter.com/asahipress_sake/status/993691079240110081
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朝日出版社メルマガ第3号、最後まで読んでくださりありがとうございました。
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