朝日出版社ウェブマガジン

MENU

朝日出版社メルマガ ~Back Numbers~

朝日出版社メルマガ 第32号(2019/08/07発行)

★メルマガ配信無料登録

 

朝日出版メルマガ 第32号(2019/08/07発行)


今号のコンテンツはこちらです。

■重版出来!
■今号のイチオシ電子版
■書評掲載情報
■編集部リレーコラム1(第五編集部)
■イベント情報
■編集部リレーコラム2(第二編集部)
■Webマガジン「あさひてらす」
■あとがき(編集後記)

━━━━━━━━━━━━━━━

■重版出来!

『CNNニュース・リスニング 2019[春夏]』 ☆2刷!
「CNN ENGLISH EXPRESS」編集部 編
https://www.asahipress.com/bookdetail_lang/9784255011103/


■今号のイチオシ電子版

『[音声DL付き]外国人の疑問にこう答える! 江口裕之の英語で伝えるニッポン(CNNEE BOOKS)』
江口裕之 著(2019年7月22日配信開始)
https://www.asahipress.com/bookdetail_lang/25550113000000000000/

こんな酷暑の東京で、オリンピックの目玉競技であるマラソンは本当に走れるのか!?と心配になる暑さが続いています。

本書は、英語学習誌『CNN ENGLISH EXPRESS』に今年の3月号まで1年間連載された記事をまとめて電子書籍化したものです。

日本人とマスク、血液型占い、秋葉原とメイドカフェ、パチンコ、相撲、居酒屋……。
日本人には当たり前の文化やごく普通の慣習を外国人に聞かれたら、あなたなら英語でなんと説明しますか?

これらの疑問にカンタンに答えられるように、NHK Eテレ「トラッドジャパン」の講師を務めた江口裕之先生がわかりやすい英語表現を紹介します。
さらに、日本の祝日の説明や、通訳案内士の必須語彙も網羅。

オリンピックを機に日本に訪れるたくさんの外国人と接するための“あんちょこ”として役立つだけでなく、私たち自身も日本の文化を見直すきっかけになるかもしれません。

そして、4月からリニューアルされた本誌の『CNN ENGLISH EXPRESS』。
今月号の特集は「次の世代に語り継ぎたい 英語で伝えるヒロシマ・ナガサキ」。
ブラピ&ディカプリオインタビュー、本当の実力がわかる「CNN英語検定」など内容もさらに充実!

ぜひ、こちらもご覧ください。
https://ee.asahipress.com/latest-issue/


■書評掲載情報

○『狂言を生きる』(野村万作 著)
8月4日付・毎日新聞にて、書評掲載いただきました。
https://mainichi.jp/articles/20190804/ddm/015/070/005000c

○『絵を見る技術』(秋田麻早子 著)
『週刊文春』8月8日号にて、著者インタビューが掲載されました
https://twitter.com/rcDgcdHuBEiHFtM/status/1156885466659950593


■編集部リレーコラム1(第五編集部)

第五編集部の藤川です。

ついに安野光雅さんの絵で読む名作シリーズ「銀の匙」(作:中 勘助/絵:安野光雅)が9月頭に刊行となります。

このシリーズは、安野さんご自身が物語を選んでいます。

その選書基準は「長く読み継がれていってほしい作品」という思うところにあり、
「子どもから大人まで楽しめる」ように、なるべくたくさんの絵を、すべて描き下ろしています。

「銀の匙」はシリーズ5冊目、初の日本の作品です。
幼少期の日々を綴った自伝的作品で、少年の目でとらえた美しい世界を、
安野さんの幼少期の思い出を重ね描いているようで、
読む人のさまざまな感情を思い起こさせる、美しい仕上がりとなりました。

繊細で美しい水彩画や絵本、書籍の装丁、エッセイなどの多くの著作がある安野さんですが、
そのほほぼすべてが上製本(硬い表紙のハードカバー)。

ふとその理由を聞いたことがありました。

つい、重厚感、高級感などの質感や見た目、触り心地かなと思ったのですが、
その答えはとてもシンプルでした。

 「長く持つからだよ」

やはり「本の人」は、より多くの人に、長く読んてほしいという思いを一途にずっと持ち続けているのだと改めて思いました。

今は漫画やライトノベル、ビジネス書など、電子書籍市場も伸びているようで、出版物の多様化が進んでいるようです。

「持ち歩き」「保存」といった面では上製本は適していないかもしれませんが、名作などの大事な一冊、
眺めるだけでも良い美しい一冊はやはり、長くもっておきたいと思います。


■イベント情報

○「志津発の本のお祭り・本気BOOKフェス 2019」
10月5日(土)、千葉県佐倉市・志津図書館前にて本を通した地域交流イベントが開催されます。
朝日出版もブース出店しますので、ぜひ皆さまご予定ください!
https://www.library.city.sakura.lg.jp/viewer/info.html?id=223


■編集部リレーコラム2(第二編集部)

こんにちは。第二編集部の鈴木久仁子と申します。
毎日暑いですが、お元気にお過ごしでしょうか。

私は、夏と海が好きなので、町でたくさんの薄着の人たちを見かけるだけで、少し笑っているのですが、
友達と鳩間島でウミガメの息継ぎや、ウツボが口をパクパクさせているのを凝視しながら泳いだり、
観音崎でクラゲにおびえながら小さく平泳ぎしたり、いまのところ順調に季節を満喫しています。
天気次第ですが、9月下旬まで夏ということにして、めいいっぱい楽しむ予定です。


先日、東京大学文学部で歴史学を教えている加藤陽子先生のところに、関西の高校生たちがやってきて、
私も見学にお邪魔させてもらいました。
加藤先生は、授業が始まる前、これを飲めば眠くならないというヨーグルトドリンクを配り、
「あなたたちは地球上に生まれて、まだ15年なのですね」と、嬉しそうです。

約2時間の授業は、自己肯定感のことから始まり、丸山眞男が語る尾崎行雄のこと、
そして1945年8月、丸山がポツダム宣言を読んだときの「背筋を走った電撃」についてなどなど。
授業のことは、また別に、どこかでつぶやきますが、
授業後、加藤先生とお茶を飲みながらお話ししていたとき、

…あ、15歳といえば、私の友人の子どもが15歳で、その子の学校の夏休みの宿題が職場訪問になっていて、
私がそれを受けることになったんですよ、とお話しすると、
「まあ、朝日出版に…。いいかもしれませんね、あそこに行ったら…なんでもありか、…とか」
と、加藤先生。そうですね、本当にそう思いますよね…と答えながら、どうしようかと考えていました。


その友人というのは、宮城県出身の私が、父親の転勤で、中3と高1の2年間、東京にいたころ、
都立高校時代のクラスと部活で一緒だった、ひろみちゃんという人で、
20歳くらいまで、たまに遊んでいたのですが、その後、交流が途切れ、
なぜか去年から、元バドミントン部4人で会うようになり、
数ヵ月おきに長いランチ会で(ほんとに長くて6、7時間とか)だらだらしゃべっています。

ひろみちゃんは、確か26歳で結婚、28歳で出産、専業主婦ですが、
とにかくよくしゃべる人なので、こういうのは娘さんと私、一対一のほうがいいであろうと思い、
中3のサトちゃん(仮名)に、一人で、会社に来てもらうことにしました。

サトちゃんは、勉強が好きで、本を読むのが好きで、
私が担当した、末井昭さんの『自殺』『自殺会議』、森達也さんの『死刑』という本を読んでくれていて、
高校生講義本はちょうどいいのでは…と、渡してみたのですが、
加藤先生の『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』という本は難航したみたいでした。

母親を介しているので、サトちゃんの感想は、あまりよくつかめていないのですが、
そういう反応がぼんやりと得られるのも、ちょっと面白くて嬉しいのです。

ときどき、「春休みに入るから、サトにお薦めの本を教えて」と、ひろみちゃんから連絡が来るので、
手持ちのお薦めは、もうすべて伝えてしまったのですが、
伊坂幸太郎さんの『砂漠』、辺見庸さんの『もの食う人びと』は読んだようで、
未確認ですが、おそらく、私が挙げたもの、ほぼすべて読んでいるのではないかと思います。

そんなサトちゃんが、今週月曜、会社にやってきました。

待ち合わせの九段下駅5番出口に行くと、制服を着て、髪をひとつに結った女の子が立っていました。
お母さんに似て色白で華奢で、玉のような汗とはこういうものだなというものを見て
想像していたより、まだ大人じゃないんだな、と思いました。

(中高生とは、連続講義本の企画で会うことはありますが、
 集団を後ろから見ているのと、一対一で会うのとは、やはりまったく違います)

会社へ向かう途中、私が車が来ないのを確認して、赤信号の道路を渡ろうとしたら、
サトちゃんは横断歩道の前で立ち止まり、信号を待っていたので、
「あ、待つのか…」と言って、私も道をちょっと戻り、ふたりで少し笑いました。

会社をちらっと見せて、編集部の同僚の〔お〕さんに記念写真を撮ってもらい、
スタバに行って、ケーキを食べながら、サトちゃんの質問に答えるわけです。

サトちゃんからの質問事項は、メールで事前に送ってもらい、簡単にメモで答えているのですが、その内容は、
職業につくことになったきっかけ、仕事の内容、やりがい、仕事で難しいと思うこと、職場の環境、
最後に経済的意義、会的意義をどう考えているか、というものです。

それらに私が答え、サトちゃんは、他でも調べものをしたりしてレポートをまとめ、
学校で採点されるという課題なんですね。


メールでも、ちょっと答えたことを補足しながら話すけど、
まず、前提として、中3で職場訪問は早いと思う。
少し前から、いろんな高校で、そういう流れを見かけて、全体的にそういう方針、
仕事に就くというかたちでの、会への参加意識を植え付けようということなのかな?
そういうのがあるのかもしれないけれど、
その子が、自分が知りたくて勝手に調べてるなら全然いいけど、
学校の宿題として職業調査が出るという流れがあるとしたら、私は明確に反対です(他にやることがある気がする)。
でも、お母さんの友だちと雑談するというのは、べつに良いかなと思うので、
そんな感じで気楽にしゃべって、あとは、私が話した内容は忘れてもらったほうがいいと思います、

……と、こう言っておきながら、
仕事について、ものすごく具体的に真面目に、同業者にしゃべるみたいに説明していったのですが、

私のお父さんは、サトちゃんのお父さんと違って、誰のおかげで飯を食ってるんだ的なことを言う人だったから、
手に職をつけなければと子どものころから考えて、弁護士になろうと思い、なれませんがね、
本をたくさん読んでいたとかじゃない。
私がサトちゃんと近い年齢のころは、性的なことにばかり興味があって、いやらしい本(文学的なものではない)ばかり読んでいて、
よく公園の砂場に埋めて隠したり、学校のロッカーにたくさん保管していたよ、
本は、たぶん、今でも、サトちゃんのほうが読んでるんじゃないかな…、
と、まるで役にたたない就職するまでの経緯の話から入り、

仕事の真面目な話は、同業者であれば、みんなが考えているようなことなので、ここではあまり書きませんが、
著者との原稿のやり取り、自分が伝えた注文が、自分の予想を超えて著者から戻ってくることの驚きと面白さ、
それと、私は構成、本の内容の流れを組み立てるのが好きなんだけど、
ある作家の著者は、自分には思いつかないかたちでの構成の組み立て方を、つい最近、話してくれて、
わぁ、そういうふうに考えるんだ…!って嬉しかったんだ、というようなこと。

最後の質問の、経済的意義なんていうものは○○〔自粛〕○○。

会的意義は、ふだんは考えないけど、一つ目は、大きな目で見ると、
文字はずっと残るので、つくった本が、死んだ後も残る、
たとえばなん百年、何千年後も読まれつづける可能性があるので、なんたらかんたら。
二つ目は、○○○〔みんな同じことを考えているはずなのでカット〕○○○。

で、いま言った、一つ目は、実は1週間前、テレビでやっていた「セブンルール」っていう番組に
面白い編集者の人が出ていて、その人が言ったことを、いま、真似して言ったんです。

編集者という人たちが、私みたいな感じだと思わないほうがいいです。
私はいろいろな面で落第なので、「セブンルール」、明日の夜までネットで見られるから、ぜひ観てください、

と、「セブンルール」に出演していた、学研プラス辞典編集者の田沢あかねさんに丸投げしました。
https://twitter.com/7rules_ktv/status/1156116234988953603

サトちゃんに会うことが決まってから、まずいな、どうしよう、と考えていたら、
「話題の辞書編集者」という『7RULES』の予告を見つけ、録画しておいたのです。


田沢あかねさんは、入3年目から「ことば選び辞典」の企画担当をしていて、
密着取材時には、『色のことば選び辞典』を制作しているところだったのですが、
驚いたのは、読者設定がすごく細かい。みなさん、そうしていますか? しないですよね。

https://twitter.com/asahipress_2hen/status/1158932804492640256/photo/1
「小川由佳さん(33)。都内の中堅私大(日大か中央大か)を卒業し、…(略)…渋谷に会社があるとして、練馬あたりにお住まい
 ジャンプとガンガンとサンデーで育った。大学受験の頃にデスノートにハマり…」
この、小川由佳さんのために、田沢さんは辞書をつくり、
小川さんがどういう経緯で、何をきっかけに、この辞典を手に取るかまで、明確に設定しているのです。

重要な会議の前日夜には、録画しているフィギュアスケートのノーミス演技を見て気持ちをつくり、
会議当日、全力を尽くした結果、予定の倍の発行部数を獲得。

たとえば、イラストに注文をつけるときは、
「お猫さまのこのポーズにハートを撃ち抜かれました。
 伊藤さまにお願いしてよかったと心の底から思っております。想像を超えて…」
などなど、褒める言葉のほうを、よりたくさん書く。
https://twitter.com/asahipress_2hen/status/1158932875716116480/photo/1
(私が田沢さんの真似をできるのは、これのみなので、見習います。できることなのに、やっていないことも多い)

何かしゃべりながら「これじゃない」「これでもない」と何度も言い淀んで言い換えること、
行きかう人たちのおしゃべりに耳をすませている様子、
一人暮らしの家に帰ったときの「ただいま帰りました」という、自分の家への声大きめの挨拶、
そんな、真面目過ぎて、ちょっとぎくしゃくした振る舞いも魅力的で、
職業調査で会うのであれば、こういう人がいいはずじゃないか、サトちゃん、たぶん好きだよな、と思っていたのです。


私がサトちゃんから聞き出せたことは、
クラスでは洋楽が流行っていて、みんなでクイーンを熱唱していること、サトちゃんは手嶌葵が好き。
入っている部活はロボットをつくるような部で、サトちゃんの代で廃部になること、
『腐女子、うっかりゲイに告る。』面白かったね、「なっちゃん(『なつぞら』)」面白いよね、という話。

もうちょっと緊張を解いて、サトちゃん自身の話を聞きたかったのですが、私も緊張していたため、
会話は細切れで、お互いドギマギした状態のまま、改札まで見送って別れました。

おみやげに編集部の本を何冊か渡しました。


……その日の夜。母親のひろみちゃんからのラインには、簡単なお礼と、
サトちゃんにおみやげで持たせたゼリーが「美味しいはずだよ」としか書かれていなかったので、
だんだん心配になってきました。

夜、「大人が子どもの話を聞く態度、子どもに向けて発信する言葉1つ1つがが本当に大切」と
ブレイディみかこさんがお話ししているインタビューを読んで、ますます心配になり、
テレビで聞いたことを真似して言うなんてしなければ良かった、
母親と同世代の人にいやらしい本を読んでいたなんて聞いたら嫌悪感が先に立つよなとかクヨクヨし始め、
心配のあまり「セブンルール」を見なおして、
うん…、やっぱり田沢さんは2回観ても面白いから、知らせたことは良かった、
「マイナス・プラスでゼロ。よし」と独り言を言いながら眠りました。

その翌日、昨日夕方のことですが、母親のひろみちゃんから、
「くにちゃん(←私のことです)は、オトナ感ハンパないと言っていた」というラインが。

…やった…!(15歳と42歳でオトナ感って、あれですけど、お母さんが少女っぽい人なんですね) 
これはいい兆候なのでは…?、と、こぶりにガッツポーズしていたら、

続くラインで、「赤い口紅、赤信号でもサッと渡る立ち振る舞い、何もかもに興奮したみたい」と。

「何もかもに興奮」は、ひろみちゃんのリップサービスと気配りで伝えてくれたのだと思いますが、
リップはわかりやすいけど、信号?
子どもといる時、車が見えなくても赤信号で止まるものなのかということを一通りひろみちゃんに確認したあと
(最近はいろいろ徹底していると聞きました)

ともかく、これは…まずまずセーフということではないだろうか…と、少しホッとしている今現在です。
信号無視がオトナ感か……。
私自身、初めて知らない会人と話したとき、そうだったのですが
なにからなにを受け取るかというのは、わからないものです。

サトちゃんは、お土産で渡した編集部の本をソファーに並べてしばらく眺め、
それに満足したら、隠れ家である自分の部屋に持って帰ったそうです。

「話の内容は、全く何も教えてくれない」
「レポートを提出して、採点されて点数が出たら報告します」、とのことでした。


「田沢あかねさん、ちょっと変わってて面白かったでしょ」って、
いつか、また、サトちゃんとおしゃべりできる日が来ればいいなと思います。
私もサトちゃんが好きだと言っていた小説を読んでみます。

昨日と一昨日のドキドキして嬉しいことで、まとまりがついていず、今回も取り留めなく長くなってしまいました。
最近は色々あって、もう一つ書きたいことがあったのですが、また今度。

毎日暑いですが、熱中症などお気をつけて、楽しい夏をお過ごしくださいね。
夏は映画部はちょっとお休み。あと2回は海に行く予定ですが(済州島も行ってみたいです)、
9月上旬の2日間は、あいちトリエンナーレに遊びにいきます。


■Webマガジン「あさひてらす」

朝日出版の Web マガジン「あさひてらす」は、 いま話題のテーマ、エッセイ、小説などをお届けします。
http://webzine.asahipress.com/

・南国科学通信/アリたちの晴朗な世界
https://webzine.asahipress.com/posts/2237
・中国文字謎 入門講座/偏と旁の言い方
https://webzine.asahipress.com/posts/2160
・洪道場の白黒さんぽ/一力遼竜星の心の一局(1)「世界一への道」
https://webzine.asahipress.com/posts/2203
・同時通訳者・橋本美穂の「英語にないなら作っちゃえ!」/「あるある!(あいづち)」
https://webzine.asahipress.com/posts/2163


■あとがき(編集後記)

営業部の橋本です。

先日、東京大学生協本郷書籍部さんをお伺いした際、とても存在感のある、佇まいのいい本に出合いました。
野矢茂樹さん著『そっとページをめくる』(岩波書店)という一冊です。
https://www.iwanami.co.jp/book/b458088.html

朝日新聞で書評掲載されたものと、物語を読む授業とで構成されているのですが、紙質含め、表紙もとても印象に残ります。

いつもたくさん本を届けていただいている担当者さんにレジ打ちをしてもらい、店を出て早速ページをめくる。

九螺ささらさん『神様の住所』、木ノ戸昌幸さん『まともがゆれる』の書評も朝日新聞には未掲載のイラスト付きで収録されていました。

「あの朝、紙面をめくって感動しながら読んだなこの書評……」と思いながら、あらためてじっくりと。
の本でありながら、こんなふうに読めるのか、こんな提示の仕方があるのかと感嘆するばかりです。

どうやれば本の存在を知ってもらえるかなとずっと考えていて、もちろん、ぽんと答えは出ないのですが、
書き言葉にしろ語りかけるにしろ、本の内容から読んだ自分への影響・動き出した思索を紡いでいくことが
地道でありながら手応えのあるものになるかと思っています。

本書を手にしたひとが、また一冊、一冊と次の本のページをめくることになれば嬉しいです。

 * * *

朝日出版メルマガ第32号、最後まで読んでくださりありがとうございました。
ご意見やご感想などお寄せいただけると励みになりますので、よろしければ以下アドレスまでお願いいたします。
 → info@asahipress.com

 

★メルマガ配信無料登録

 

バックナンバー

ジャンル

お知らせ

ランキング

閉じる