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朝日出版社メルマガ 第24号(2019/03/27発行)

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朝日出版メルマガ 第24号(2019/03/27発行)

今号のコンテンツはこちらです。

■Webマガジン「あさひてらす」オープン!
■新刊のお知らせ
■今号のイチオシ電子版
■編集部リレーコラム1(第二編集部)
■書評掲載情報
■編集部リレーコラム2(第五編集部)
■あとがき(編集後記)

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■Webマガジン「あさひてらす」オープン!

このたび、朝日出版では、 Webマガジン「あさひてらす」をオープンいたしました。
→ http://webzine.asahipress.com/

「あさひてらす」の名前は内公募で決定いたしました。
「あさひ」は、「朝日(太陽)」と「朝日出版」を、「てらす」は「テラス」と「照らす」をかけています。
朝日(太陽)が「照らす」ような記事・話題を、朝日出版)が送り届ける「テラス」のような場でありたい、という願いを込めています。

人文、カルチャー、ことば、ほん、科学、CNN ENGLISH EXPRESS、文芸、イベントなど、8つのジャンルにわたって
いま話題のテーマ、エッセイ、小説などをお届けします。

皆さまのご愛顧をいただけますよう、お願いいたします。

<連載ラインアップ>

・洪道場の白黒さんぽ
・16の書店主たちのはなし
・南国科学通信
・S'awesome! ~世界は驚きに満ちている~
・読んで知る! 英語の言葉の面白さ Mother Goose の世界へようこそ!
・同時通訳者・橋本美穂の「英語にないなら作っちゃえ!」
・ハーバード大学ホワイトロー博士の A Konbini Life
・ケンブリッジ大学ヤング博士の A Young's Eye View on Japan
・日中いぶこみ百景
  http://webzine.asahipress.com/


■新刊のお知らせ

『往復書簡 無目的な思索の応答』
又吉直樹+武田砂鉄 著(3月20日発売)
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255011080/


■今号のイチオシ電子版

『世界は変形菌でいっぱいだ』
増井真那 著(2017年11月27日配信開始)
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255010304/

ネバネバでムニムニ動いたり、つぶつぶプチプチになったり、空を飛んだり……。
どんどん姿を変えながら生きていく、フシギで意外にかわいい身近な生きもの――その名も「変形菌」、またの名を「粘菌」と言います。

変形菌は植物でも動物でもなく、変形して移動する「変形体」とまったく動かないキノコのような
「子実体」という異なった姿をもつ、いわゆる<アメーバーのなかま>のような生物。

5歳の時の運命的な出会いから飼育を始め、10年以上にわたって変形菌の実験、研究、フィールドワークを続け、
見たこと・ 体験したこと・知ったこと・考えたことを、16歳の少年がのびのびした文体で綴った記録が本書です。

内閣総理大臣賞ほか数々の栄冠に輝いた研究や、いま世界で話題の写真家、濱田英明さんの撮りおろし写真を多数掲載。
大人も子どもも、そのフシギ世界に魅了されること間違いなし!の一冊です。


■編集部リレーコラム1(第二編集部)

こんにちは、第二編集部の大槻美和です。

*現在、絵の見方の本を作っています。
タイトルを決めるのに、とても難航しまして、多方面にご迷惑をおかけしているのですが、
やっと昨日、『絵を見る技術――名画の構造を読み解く』というタイトルに、決まりました。
来月下旬には、なんとか刊行できたらと。

*Netflixで見た「ワイルド・ワイルド・カントリー」が面白かったです。
カルト集団のドキュメンタリーなのですが、いちばん最後にこういう場面があります。
「法はいつもは慈悲の上に立つ。それはOKだ(だから、いいんだ)。
でも時には慈悲が法に勝つ。今回の判決はそれだ」
語り手の女性は、このときのことを思うといつも涙が出てくる、と言います。
私は『誰のために法は生まれた』を思い出しました。

*あとは、仕事と関係ないのですが、銭湯の紹介をしたいと思います。
「東京銭湯 お遍路マップ」(100円)というものがありまして、
https://bit.ly/2WsxZmt
これをパラパラっと見ながら、適当に、銭湯に行くという生活をしてます。

そのなかで、「最新のデザイン銭湯でもない、設備がいいわけでもない、
とくにおすすめしたいわけでもない、でもなんとなく誰かに言いたい」
というような銭湯を紹介したいと思います。
打ち合わせとか飲み会で近くに行ったときは寄ってみてください。
今回はレトロ編です。

★四谷3分/塩湯 (休業日:月曜)
全体的にこぢんまりしていて虹色に光るタイルがかわいいです。あと名前がいい。

★飯田橋3分/熱海湯 (休業日:土曜)
カランがとにかく低い。昔の銭湯ってこうだった。水平に洗い、垂直に湯に入る。今は逆だ。

★三軒茶屋2分/千代の湯 (休業日:金曜)
え?ここにあるの?という飲み屋街のど真ん中にある。
写真を取ると怒られます。(※たいへん迷惑してる、という話を番台のおばあさんに聞いた)
タイル張りのトイレが外にある。田舎のトイレはこうだった。
子供のころトイレにいくのが死ぬほど怖かったことを思い出す。
(三軒茶屋は駒の湯もいいです。水風呂が水晶かというくらい透明

★代々木上原3分/大黒湯 (休業日:1・3水曜)
おばあちゃん家か親戚の家に来たような感じ。フロア全体に演歌がかかっていた。
サイケデリックだった。

★入谷2分/白水湯 (休業日:月曜)
番台のおじいさんがいかにも偏屈な感じでよかった。家の近所に昔あった感じの銭湯。
(上野なら、稲荷町まで歩いて寿湯か日の出湯がおすすめですが)

長くなるのでこのくらいにしておきます。
桜が咲いてきましたね! みなさまよい春をおすごしください。


■書評掲載情報

○『まともがゆれる』(木ノ戸昌幸 著)
ダ・ヴィンチニュース「読みたい本がここにある」にてご紹介いただきました。
https://ddnavi.com/review/527434/a/

○『自殺』(末井昭 著)
3月17日付・読売新聞読書欄「平成時代名著50」にて、春日武彦さんがご紹介くださいました。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/column/20190316-OYT8T50102/


■編集部リレーコラム2(第五編集部)

第五編集部の綾女です。

3月のはじめ、沖縄に行きました。『ヒップな生活革命』以来なにかと取材に同行している佐久間裕美子さんが那覇でトークをするというので。

プロデュースは『本日の栄町市場と、旅する小書店』を書いた宮里綾羽さんと、そのお父さんの千里さんがやっている宮里小書店。

那覇で市場といえば牧志を思い浮かべるかもですが、栄町のほうがまだ観光地化されていない、昔のよき風情を残しています。

人と人との距離が近く、最近は大連の方がやっている餃子屋とか、台湾から豆を卸しているコーヒー屋とか、世界が広がっています。

道中はやはり、先の県知事選や辺野古についての県民投票の話になるのですが、車中の画面で参院予算委員会がちょうどやっていて、
防衛大臣と局長の虚ろな言葉がこの沖縄の土地を盛大に上滑りしているようでした。

いつ終わるかわからない、というかそもそも終わらない可能性が高い破壊的工事に大量の予算が投入されて民意が埋め立てられていく

会議などで一見まっとうに聞こえる意見や言葉も、いざその場から出してみて別のところに置いてみると
急に寒々しくなるという真実があると思うのですが、森鴎外の『普請中』の中の主人公・渡辺が発する、
「ここは日本だ」という言い訳を思い出しました。

ここでは米軍基地に並んでそびえ立つアメリカと日本の国旗もよそよそしく見えます。

佐久間裕美子さんの1年間の日記をまとめた新刊『MY LITTLE NEW YORK TIMES』中にも沖縄の話はたくさん出てきます。

「MAY 11, 2018 栄町市場で「黄金の花」を聴く
夜の終わり、栄町市場で、三線の渡慶次道政さんが「黄金の花」を歌ってくれた。
「素朴で純情な人たちよきれいな目をした人たちよ黄金でその目を汚さないで黄金の花はいつか散る」。
黄金(コガネ)という言葉が、「小金(コガネ)」に聞こえる。基地建設で壊される自然、
「経済効果」と人は言うけれど、永久に破壊される自然に比べたら、入るお金はどんなに大きくても小金である」

黄金の花はいつか散る。桜でさえいつか、というか常に散りますが、そんな桜でさえ、あるいはそんな桜だからこそ、
国家(「散華」)から個人(「美」)まで、人々の欲望の器にされてきた来歴を、
歌人の水原紫苑は『桜は本当に美しいのか』(平凡ライブラリーの改訂版)の中で、記紀の世界から「桜ソング」まで、辿ります。

「桜は、遠い昔には、人知れず山中に咲いていた花である。
桜を人間の俗界に招き入れ、あえかなはなびらに、堪え得ぬほどの重荷を負わせたのは、私たちの罪ではないか」

本の中には桜を詠んだ歌がたくさん引かれていますが、岡本かの子の一首がぼくはとりわけ好きでした。

狂人のわれが見にける十年前の真赤きさくら真黒きさくら

みなさま、よい花見を!


■あとがき(編集後記)

営業部の橋本です。

桜も咲き、すっかり春ですね。花粉症はもう気にしても仕方ないので、マスクをしつつなるべく外に出ようと思っています。

と言いつつ、2019年の日中外出率はここ16年で(つまり働き出して)一番低くなっている悲しい現状です。
もぐら生活を3ヶ月もしたので、ここからは晴れの日も曇りの日も雨の日もどんどん飛び出していきたい。
やっぱり、本屋さんに行かないと、棚前で書店員さんとお話していないと涸れていくんですよね。

昨日は神楽坂・かもめブックスさんへひさしぶりに。カフェカウンターでは桜が活けられ、とっても華やいだ雰囲気。

顔なじみの店員さんたちに挨拶をしながら奥のギャラリーに進むと、パンや写真、テキスタイルなどが展示されていました。

東日本橋にある「BEAVER BREAD」というパン屋さんの著作発売記念展で、
パンをモチーフにしたトートバッグや靴下、ハンカチなども並んでいて思わず手にしてしまいました。

書籍カウンターで少し言葉を交わした後に店を出ようとするものの、店内中央平台に『私と鰐と妹の部屋』(大前粟生さん著)が
面陳されているのを見つけ、ひょっと手にしてカウンターへUターン。

本のまわりにいるといいことがある。敬愛する、出版営業の方の言葉をこのところよく思い出します。

 * * *

朝日出版メルマガ第24号、最後まで読んでくださりありがとうございました。
ご意見やご感想などお寄せいただけると励みになりますので、よろしければ以下アドレスまでお願いいたします。
 → info@asahipress.com

 

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