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朝日出版社メルマガ 第95号(2022/6/15発行)

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朝日出版社メルマガ 第95号(2022/6/15発行)
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朝日出版社の一般書を中心としたメールマガジン、第95号をお送りします。
月刊誌『CNN ENGLISH EXPRESS』関連の英語メルマガとあわせて、お読みいただけますと幸いです。
◇EE Club mail magazine ~英語“楽習”をサポート!
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今号のコンテンツはこちらです。

■これから出る本のお知らせ
■重版出来!
■今号のイチオシ電子版
■イベント情報
■Webマガジン「あさひてらす」
■あとがき(編集後記)

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■これから出る本のお知らせ

『1日2ページ見るだけでわかる!
  ハーバード大の脳科学者が実践する 図解 英語4技能アップ術』
勝見祐太 著(7月1日発売)
https://www.asahipress.com/bookdetail_lang/9784255013046/

『エモい古語辞典』
堀越英美 著/イラスト・海島千本(7月7日発売)
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784255013015


■重版出来!

『音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む』
川原繁人 著 ☆2刷(まもなく)出来!
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255012759/


■今号のイチオシ電子版

『だれが決めたの? 社会の不思議』
橋爪大三郎 著(2013年3月25日配信開始)
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255004068/

コロナ禍で各種行事が中止、あるいは縮小されてきた小中学校でも、今年の春の運動会は3年ぶりに一日開催を実施したり、体育の授業でのマスク着用や給食の〝黙食〟の見直しなど、感染拡大前の学校生活に少しずつ戻る動きが出ています。

本書は、社会学者の著者が12歳の小学生と対面し、「どうして勉強しなくてはいけないの?」「死ぬってどういうこと?」「どうして男と女がいるの?」「神さまは本当にいるの?」「なぜお金でものが買えるの?」「戦争はなぜなくならないの?」など、子どもたちが日ごろ疑問に思っていることや世の中のしくみについてともに考えた授業の様子をまとめた、ありそうでなかった小・中学生のための「社会科副読本」です。

著者の橋爪大三郎さんは小学校三年生の一学期に肺結核を患い、三カ月ほど学校に行けなかった経験があるそうです。このまま学校に行けなくなったらどうなるんだろう? 早く学校に行きたい! なんで学校に行かなきゃいけないんだろう……と、寝返りもできない状態で天井を見ながら自問自答していました。

そのころに読んだ『みんなの世界(1)』という絵本の中で、主人公が「しょうこう熱」という法定伝染病にかかり、病院の隔離病棟に入れられ、親やきょうだいはもちろん、誰とも会えなくなってしまう場面に遭遇し、ものすごくショックを受けたそうです。

患者を隔離しないとみんなに伝染してしまって困るという理屈は小学生の自分にも理解できたけれど、病気になったのが子どもで、どんなに寂しくて泣き叫んでも遠慮なく隔離されてしまうことが驚きだったと言います。親にもどうしようもない「きまり」があるのがこの「世界」なのだということを、幼いながら感じとった瞬間でした。この驚きを、今の小中学生にも伝えたいと思ったのが、本書を書くきっかけだったそうです。

この本が出版されたのは2007年なので、当時授業を受けた小学生も今は27歳でしょうか。すでに社会人となり、もしかしたら先生、いや自分が親になっている人がいるかもしれません。まさか十数年後にコロナという感染症が全世界で発生し、学校が何カ月も閉鎖になり、ごく当たり前に学校に行き、勉強をすることすらできなくなるということが起きるなどとは夢にも思っていなかったことでしょう。

こんな時代だからこそ、この本を通じて、好奇心旺盛な子どもたちが世の中の不思議に「なぜ?」と疑問を持ち、じっくり考える機会を持つことはとても大切なことなのかもしれません。社会について子どもに聞かれたときに、どう答えたらいいのかわからないお父さん、お母さん、そして先生にもぜひ読んでもらいたい一冊です。


■イベント情報

・第12回「BOOK MARKET 2022」(7月23日・24日)
浅草の台東館に50ブース、56社の出展社が集います。
朝日出版社もとびっきりの本をご用意しますので、ぜひ皆さまご予定ください!
https://www.anonima-studio.com/bookmarket/


■Webマガジン「あさひてらす」

朝日出版社のWebマガジン「あさひてらす」は、 いま話題のテーマ、エッセイ、小説などをお届けします。
https://webzine.asahipress.com/

・何を読んでも何かを思い出す/ワルシャワと夜中の台所(大塚真祐子)【連載再開!】
https://webzine.asahipress.com/posts/5885
・あさひてらすの詩のてらす/梅の実色づく季節の詩
https://webzine.asahipress.com/posts/5872
・リベラルアーツの散歩道 外国語と世界を歩く/複言語主義をめぐって
https://webzine.asahipress.com/posts/5875
・日中いぶこみ百景/Mao's collection
https://webzine.asahipress.com/posts/5605


■あとがき(編集後記)

営業部の橋本です。

弊社Webマガジン・あさひてらすでの大塚真祐子さん連載「何を読んでも何かを思い出す」が再開となりました。
2020年1月から2021年3月にわたった計十二回の連載を第一期ととらえ、今回の十三回からは第二期。

15ヶ月ほどのあいだが醸造期間となり、これからまた大塚さんが紡ぐ言葉がたのしみです。

「ワルシャワと夜中の台所」と題された今回、幼い頃の記憶と現在目の前にあるものとが往還されます。
https://webzine.asahipress.com/posts/5885

〈引き出しや戸棚など見えないところにしまうことも考えたが、目の前になくとも、そこにあの背表紙が「ある」ことをだれよりも自分が知っており、その重みに自分は耐えられそうもないと感じた。

小学校の頃、諏訪にある母方の実家で過ごす時間がなにより好きだったのですが、
祖父母のベッドのある部屋からトイレに通じる角に置いてある洋人形の目が怖くてたまらなかったです。

目が合ったらそらすとなにか取りかえしのつかないことになる気がして立ちすくみ、顔を伏せて通り過ぎようとしてもそこにたしかに見開かれた目のついている人形がいることはわかっていて、背筋が凍るようでした。

滞在中だけ布を掛けてもらった時期もあった気がしますが、たしかに「ある」ことには変わりなく、恐怖心はやわらぎませんでした。

あの人形はどこに行ったのだろう。
いまもし出てきたら、もしかしたら見守ってくれてたのかなと撫でられるかもしれません。

そんなことを、大塚さんの文章を読んでいて感じました。

「何を読んでも何かを思い出す」、大塚さん自身もそうでしょうし、大塚さんによって書かれた文章から、読み手が何かを思い出すはず。書き手と読み手、文字を通じた行き来に時代を超えた可能性をいつも感じます。

ぜひ、ぜひ皆さまバックナンバー含めてお読みになってください。
https://webzine.asahipress.com/categories/840

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朝日出版社メルマガ第95号、最後まで読んでくださりありがとうございました。
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