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朝日出版社メルマガ 第25号(2019/04/10発行)

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朝日出版メルマガ 第25号(2019/04/10発行)


今号のコンテンツはこちらです。

■新刊のお知らせ
■重版出来!
■今号のイチオシ電子版
■イベント情報
■編集部リレーコラム1(第五編集部)
■書評掲載情報
■編集部リレーコラム2(第二編集部)
■Webマガジン「あさひてらす」オープン!
■あとがき(編集後記)

━━━━━━━━━━━━━━━

■新刊のお知らせ

『CNNニュース・リスニング 2019[春夏]』
「CNN ENGLISH EXPRESS」編集部 編(4月11日発売)
https://www.asahipress.com/bookdetail_lang/9784255010823/

『アナログ教育の復権! あることば訓練の舞台裏 思い出の朗読会』
近江誠 著(4月13日発売)
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255011097/


■重版出来!

『仏像のひみつ』 ☆14刷!
山本勉 著/川口澄子 イラスト
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255003634/

『きみの町で』 ☆10刷!
重松清 著/ミロコマチコ 絵
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255007182/

『夏井いつきのおウチde俳句』 ☆3刷!
夏井いつき 著
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255010878/


■今号のイチオシ電子版

『ウィルヒョウ: 細胞病理学(科学の名著 第Ⅱ期 2)』
川喜多愛郎 解説/梶田昭 翻訳(2014年8月22日配信開始)
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/index.php?isbn_code=9784255880037

昨年8月にジャカルタで開催されたアジア競技大会で日本人初となる6冠を達成し、大会MVPに輝いた競泳選手の池江璃花子さん。
今年2月、自身のTwitterで白血病と診断されたことを公表し、日本だけでなく世界じゅうに衝撃が走りました。

彼女の一日も早い回復を祈るばかりですが、この「白血病」の発見者であり、
「病理学」の権威として知られているのがドイツ人の医師、ルドルフ・ウィルヒョウです。

本書は、ウィルヒョウが1858年に世に送り出した主著。
「すべての細胞は細胞に由来する」という基本思想を、栄養の理論、伝統病理学の批判、新生の理論という三つの構成の下に展開し、
生体組織の発生と生理活動が細胞に帰されることを証明、現代病理学の礎石となった名著です。

「科学の名著」は、科学の古典的名著をすべて原典から翻訳、厳密なテキスト・クリティクを行ったうえで、
詳細で丁寧な解説を付した、第Ⅰ期、第Ⅱ期それぞれ10冊のシリーズ。
1980年代に刊行され、ながらく入手困難だった書籍が、電子書籍として蘇りました。


■イベント情報

○『往復書簡 無目的な思索の応答』刊行記念・又吉直樹さん×武田砂鉄さんトークイベント
5月17日(金)19時~ 紀伊國屋ホール(紀伊國屋書店新宿本店4F)
https://www.kinokuniya.co.jp/c/label/20190408210000.html

○宇都宮の「本」のフェスティバル/ウツノミヤブックライツに出店します。
4月20日(土)・21日(日)、宇都宮・バンバ広場が本のマルシェとなります。ぜひ皆さまお立ち寄りください。
http://tochi-marche.site/event20190420-3


■編集部リレーコラム1(第五編集部)

第五編集部の藤川です。
春の気配が近づいてきました。
桜の季節ですね。

桜といえば、4月7日放送の「情熱大陸」(TBS系)に出演された、フラワーアーティスト、「花人(かじん)」・赤井勝氏の“新時代の桜”物語。

壮大な桜作品をはじめ、アートと化した花々が映像で見れるので、見ていない方は、見逃し配信でどうぞ。
https://tver.jp/episode/56776723
(4月14日まで)

赤井氏は在日大使館夫人たちへのフラワーレッスン、ローマ法王へのブーケ献上や洞爺湖サミットでの装花や伊勢神宮式年遷宮の献花奉納、フランス・ルーブル美術館で桜の装花など、国際的に活躍しています。

赤井勝 公式サイト
https://www.akaimasaru.jp/

ここで著書『花と遊ぶ Flower Method』
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255009810/ の制作時の話を。

これまでの作品や経歴をみるとオーっという感じだが、先生はかた苦しい形式や様式にこだわらず、自由に花と戯れ遊びながら飾る感覚やスタイル。

その感性やセンスをそのままに、初心者でも簡単に家で花を飾ることができるよう、ちょっとしたテクニックやコツを落とし込み形にしたのが同書なのだが、なかなかそこまでの道は大変だったけれど、楽しいものでした。

撮影は季節に合わせ年4回、その時期のベストな花材と、一般の家庭にありそうな器や容れ物を用意し、一軒家スタジオで撮影。

先生が調達した花なので、そのままでも綺麗な(笑)花や葉を、大胆に飾っているようで、細やかな感性が随所に息づく絵画のような作品が次々完成されていく。

水が溜まればなんでも花器という先生は、新聞紙と醤油差しでコスモスをいけたり、カーペットの上にカーネーションを咲かせたり、花の中に違う花を入れて一輪に見せたり。

とにかく斬新で、はっと驚く発想ばかりでした。

咲いている花だけでなく、蕾も虫食いの葉も、枯れた花も散り際も、美しいし、それらも花の魅力ということを、教えてくれたことに感謝しています。
それを本書を通じ、お伝えできていれば嬉しいです。

そしてこれからも世界中で桜を咲かせる、ご活躍を楽しみにしています。


■書評掲載情報

○『まともがゆれる』(木ノ戸昌幸 著)
3月30日付・朝日新聞読書欄にて、野矢茂樹さんがご高評くださいました。
https://www.asahi.com/articles/DA3S13956754.html

○『あしながおじさん』(谷川俊太郎 訳/安野光雅 絵/ジーン・ウェブスター 原作)
『Precious プレシャス』5月号・Bookコーナーで紹介いただきました。
https://twitter.com/asahipress_5hen/status/1115132135336079360

○『自殺会議』(末井昭 著)
1月22日付・毎日新聞夕刊「読書日記」にて、上田紀行さんが取り上げてくださいました。
https://twitter.com/sueiakira/status/1113040598854823938


■編集部リレーコラム2(第二編集部)

こんにちは。第二編集部の鈴木久仁子です。
あっという間に4月ですね。いかがお過ごしでしょう。

今年は、例年よりは花見回数は少なかったのですが、夜の千鳥ヶ淵を2度、
お昼の小石川植物園でいろんな種類の桜と面白い樹皮を見てのんびり、
そして恒例の死刑廃止フォーラムの、赤坂でのお花見に行き、
(この会には、死刑の本の準備期間の2004年頃から行ってるので、10年以上行っていることになります)
森達也さんと、もうそろそろやらないと、私たちどんどん年を取っていくだけですよ、
うん…その通りだと思う、じゃあ来月、はい来月、などと、これもいつもの会話を交わしたりしました。

最近、私は「こども哲学」というシリーズの本を制作しています。

「こども哲学」は、2006年に刊行したシリーズですが、
フランスの[Philozenfants]シリーズの翻訳絵本で
訳者の西宮かおりさんという方が、前編集長の赤井茂樹さんに、こういうシリーズがありますよと
紹介くださって、それがきっかけで刊行することになりました。

『よいこととわるいことって、なに?』『きもちって…』『知るって…』
『自分って…』『自由って…』『人生って…』『みんなといっしょにいきるって…』
の7冊を、これまでに刊行しています。
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255003306/

本のつくりなど、全体の枠は、前の編集長がつくってくれて、
私が、当時から制作を担当していたのですが、その後、フランスで、新しい3冊が刊行され、
いま、10年ぶりくらいに、また同じメンバーで制作しているのです。

今、つくっているのは、『しあわせって、なに?』『美と芸術って、なに?』『暴力って、なに?』の3冊です。

デザイナーは、吉野愛さん、
子どものセリフを描き文字であらわしていて、その文字は、阿部伸二さんが描いてくださり、
https://twitter.com/asahipress_2hen/status/1115817679519088641
(この文字の方向性を固めるまでに、何パターンか描いてもらって決めます。
 筆記用具を変えたり、書く速度を変えたり…)
日本版監修として、「おまけの話」を重松清さんに執筆いただいています。

(『きみの町で』という本を2013年に刊行させていただいた、重松さん以外の)みなさんとは、
10年ぶりくらいにお会いして、またご一緒しているのですが、
みなさん全然変わっていなくて、でも、当然、子どもが大きくなっているなどの変化があって、
ほお~と、すこし感慨深かったりします。

吉野さんと、西宮さんのお子さんにお会いしたのですが、ふたりとも小学三年生の男の子で、
吉野さんのお子さんの○た君は、新元号が自分の名前になるかもしれないと言っていたそうで、
その予感は正しく、確かに一文字が被っていました。

西宮さんのお子さんの○○た君は、仏像や古い建築物などが好きで
北斎展とか、3時間くらい一人で見てまわるとのこと。
それと、会ったとき、「『戦争まで』のほうが読みやすい」と言っていて、
(『それでも、日本人は…』より『戦争まで』のほうが読みやすい、ということです)
歴史、戦艦などが好きで、加藤陽子先生の高校生講義本を読んでくれていたんですね。

ふたりともなんか面白いなぁ…と思ったのですが、小3ってこんな感じなのでしょうか。

本の制作は、今は、主に本の中身のレイアウトの調整や、帯などのもろもろを進めているのですが、
少し前までは、訳文を固める、ということをしていました。

10年前は、私の記憶では、私も訳文の代案をけっこう出していた気がするのですが、
今回はあまりそういうこともなく、
それは、無駄なことをしなくなった、ということかもしれませんし
または、私のエネルギーが低下しているということかもしれませんが、
西宮さんの訳が、すうっと入ってくるような文章になっていることが大きいと思います。

私は、英語はできず(採用試験の英語問題は白紙でした)、フランス語はもちろんできないので、
基本の訳文チェックは、もう一人の編集部の〔お〕さんが担います
そこからバトンタッチして、やり取りしながら改訂を続けるのですが、

西宮さんはですね……、ずっと、ちょこちょこ、改訂をつづけるので、
だんだん、どの文章を選ぶのがいいか、わからなくなっていく面もあるのですが、

でも、ほんのすこしだけ、一文字の音を変えるだけ、読点の位置を変えるだけで、
短い文章を読んだとき、うなずきが深くなったり、
そこで言われていることが、より頭に残ったりするんですね。

西宮さんは、粘り強く、それぞれの文章を何パターンも繰り出してくださって、
ずっとずっと考え続けてくださるので、すごいな、ありがたいなぁと思いますし、
同時に「この一文は前のほうがいいです」「もうストップです」などと止めたりもしています。

やり取りの途中から、息子さんの○○た君が登場して、意見出しをしてくれたのですが、
これが、整理という点で、非常に役立つのです。

たとえば、西宮さんと私の意見が平行線のとき、
ある言葉について、カタカナがいいという西宮さんと、
「漢字がいいと思います」「やはり漢字がいいです」「漢字がいいという意見は変わりません」
と言う私とで、どう決着をつけようか……と思っていたら、
○○た君が「漢字がいい」と言ってくれたときなど、
やった…!!ありがとう!すごい助かった…と、心の中で何度かお礼を言いました。

西宮さんに、子どもがいるということはいいですよと推奨され、もちろんそうでしょうけど、
このネゴシエーションは難物というか、交渉決裂必死で面倒なので、まあ、おいておくとして
私には妹がいて、その妹の子どもの姪(小2)と甥(来年小1)がいます。

10年前、姪が生まれたときは、この世界へようこそ!
きみのために世界がすこしでもよくなりますよう、私も何ができるか考えたいと思います、
と、確かに、思ったのですが、
どうしてなのか…あっという間に、なめられる伯母となりました。

数年前、姪の運動会の日、甥が熱を出し、留守番を頼まれて朝7時に家を出て、
妹一家の家で、4歳の甥とふたりで留守番しているとき、ハーブティーを飲んでいたら、
「それはママが買ったお茶だよ。なんでくにころ(←私)が飲んでるの? 飲んじゃだめなんだよ」
と言われ、こそこそとお茶を飲むことになったり(隠れて飲んでも、やはりまた見つけられるのですが)、
パンにはちみつをかければ「かけすぎだ」、
ごはんにごま塩ををかければ「かけすぎでごま塩がなくなる」と言われ、
すこしだけ黒い気持ちを抱えながら、彼らと別れることがあります

基本的に絶対服従で(※大人の人には、どなたにもそういうことはありません)
これは友人に話すと、うわぁと顔をしかめられたことですけれど、
甥が、何度も妹のパジャマのにおいをかぎながら「ママのにおいがする」と言っていたとき、
「くにころもかいで」と言われ、いや、私はいいよ…
「かいでよ」、かがないよ、「かいでよ!!」と何度か言われると
うーん…わかったよ…と、かいでしまったりするんですね。私には、においはわからなかったですが。

こういうことを人に話すと、たいてい、ああ~…と言って、ちょっと困った顔をされたり、
怪訝な顔をされて、なんで怒らないの、と言われたりするのですが
(私は、ふだんの日常生活では、意思表示は非常に明確ですけれども)
姪と甥をしかるとか、ちょっと考えにくいというか…どうしてもやる気がしないんですね。

根本の原因は(母性ならぬ)伯母性本能が、私の中で薄い、ということになるんだろうと思うのですが。

西宮さんは、姪御さん、甥御さんは一生付き合う人間なわけだし、がっつり付き合わなくちゃもったいないですよ、
と言ってくれて(その通りです)、その他もろもろの応答のアドバイスをしてくれて、
そんなことでも私の背中を押してくれたりします。
(西宮さんは、私が知っているなかで、いちばん精神的エネルギーがあって面倒面白い人だと思います。褒めています)
明後日は姪の誕生日、もうプレゼントは決めているので、喜んでもらえますように。

それはさておき、「こども哲学」は、5月後半には見本ができますので、また、お知らせしますね。

最後に、このシリーズに寄せていただいた、内田也哉子さんのメッセージを。

「心からこぼれたこどもの言葉は美味しい水のように滲みる。
 考え、問うことのできる生物(にんげん)であるよう、繰り返しこの本を手に取ります。」

「こども哲学」ができたら、姪と甥と一緒に読んで、いろいろ話してみようと思います。


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■あとがき(編集後記)

営業部の橋本です。

ちょうど一週間前、第91回選抜高校野球の決勝戦が行われ、愛知県の東邦高校が千葉県の習志野高校に勝ち、紫紺の優勝旗を手にしました。

今大会はTV観戦をそれなりにしていたのですが、東邦高校の守備の安定感、石川投手の小気味よい投球は際立っていたように思います。

センバツは夏への道のり。どのチームも、またあらたな、より磨かれたプレーを見せてくれると今からたのしみです。

しかし、今回一番興奮したのは、東邦と広陵高校の試合の際、アルプス席紹介で目にした山田喜久夫さん。
「キ、キ、キク山田だ!」と乗り出してしまいました。

第61回大会では大阪の上宮高校を破り優勝校に輝いた、エース。
当時、名古屋に住んでいたこともあり、兄と一緒にTV前で大応援したのを覚えています。

中日ドラゴンズ入団後は、登録名が「山田喜久夫」→「キク山田」→「キク」→「山田喜久夫」と移り変わっていったのも特徴的でした。

 * * *

朝日出版メルマガ第25号、最後まで読んでくださりありがとうございました。
ご意見やご感想などお寄せいただけると励みになりますので、よろしければ以下アドレスまでお願いいたします。
 → info@asahipress.com

 

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