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日中いぶこみ百景

Mao's collection 可口可乐 kěkǒu kělè

外来語の訳し方というと必ずといっていいほど登場するのが「コカコーラ」。古典的名訳とされる“可口可乐”は音から見てもCoca Colaに近いし,意味から見れば「口にすべし,楽しむべし」で申し分ない。外来語の訳は音義融合が理想と分かる。ミニスカートを“迷你裙”Mí nǐ qún(あなたを迷わすスカート)とするのも同じ趣向だ。ところでビールは“啤酒”píjiǔである。これはbeerの音で“啤”píとしたものだが,この字は「口に卑しい」と書く。ビールごときは酒にあらずと,なんとなく見下げていたのではと想像される。

(朝日出版社刊:『話してみたい 中国語必須フレーズ100』より)

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著者略歴

  1. 相原 茂

    中国語コミュニケーション協会代表
    1948年生まれ。東京教育大学修士課程修了。中国語学,中国語教育専攻。80~82年,北京にて研修。
    明治大学助教授,お茶の水女子大学教授等を経て,現在中国語コミュニケーション協会代表としてTECCの普及に努める。
    NHKラジオ・テレビでも長年中国語講座を担当。編著書に,『はじめての中国語』(講談社現代新書)『雨がホワホワ』『ちくわを食う女』『中国語未知との遭遇』(ともに現代書館)『ときめきの上海』『発音の基礎から学ぶ中国語 新装版』(ともに朝日出版社)『「感謝」と「謝罪」はじめて聞く日中“異文化”の話』(講談社)『講談社中日辞典<第三版>』『講談社日中辞典』(講談社)など。

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