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日中いぶこみ百景

蛇のイメージ

この間,知り合いの中国人からwechatで画像が送られてきた。みると,《五一劳动节》を祝う内容のものだった。そういえば今日は五月一日か。あまり労働していないので,メーデーには縁がなかったが,わざわざ画像を送ってくれたので,しばし眺めた。次のようなものだ。

画面の左側に蛇がいることに気がついた。

蛇が労働とどう関わるのか。気になった。蛇は日本ではまずよいイメージはない。

中国ではそれなりの位置があたえられているのか。

中国の民間伝説「白蛇伝」にあるように人に化けると絶世の美女になり,愛情や幸福を求める。

 確か,エジプトとかギリシャとか,うろ覚えだが蛇には「智慧」や「神聖」といったイメージもあるようだ。

 画像を送ってくれた中国人に問いあわせてみた。すると彼もよく知らないという。少なくとも,メーデーと蛇の組み合わせは一般的ではないと思うが,珍しさ半分,「おや」と思ったので送ってみたとのこと。彼は念のためもう一度画像検索をしてみたが,二度と見つからなかったという。また,何百とあるメーデーを祝う画像もチェックしてみたというが,蛇が登場するのは一つとしてなかったと教えてくれた。彼にとっても不思議な体験というしかない。

 最後に蛇といえば,こんなジョークがあると教えてくれた。

 

  • 如果亚当和夏娃是广东人,我们人类可能就还住在天堂里,因为他们不会去吃苹果,而是吃那条蛇!

(もしもアダムとイブが広東人なら,われわれ人類はいまもなお楽園にいたかもしれない。なぜなら彼らはリンゴなど食べずに,その蛇を食ってしまっただろうから)

 

 なるほど,これは中国製だろう。

 

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著者略歴

  1. 相原 茂

    中国語コミュニケーション協会代表
    1948年生まれ。東京教育大学修士課程修了。中国語学,中国語教育専攻。80~82年,北京にて研修。
    明治大学助教授,お茶の水女子大学教授等を経て,現在中国語コミュニケーション協会代表としてTECCの普及に努める。
    NHKラジオ・テレビでも長年中国語講座を担当。編著書に,『はじめての中国語』(講談社現代新書)『雨がホワホワ』『ちくわを食う女』『中国語未知との遭遇』(ともに現代書館)『ときめきの上海』『発音の基礎から学ぶ中国語 新装版』(ともに朝日出版社)『「感謝」と「謝罪」はじめて聞く日中“異文化”の話』(講談社)『講談社中日辞典<第三版>』『講談社日中辞典』(講談社)など。

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